緊張や不安を感じるのは自分の価値観が原因かもしれない!みたいな話
またまたデビット先生の本を読んで気になったことをメモしていこうかと。
今回は「暗黙の仮定」という憂鬱になる考え方があるみたいなので、それについてまとめていこうかと思います。
〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法
- 作者: デビッド・D.バーンズ,David D. Burns,野村総一郎,夏苅郁子,山岡功一,小池梨花,佐藤美奈子,林建郎
- 出版社/メーカー: 星和書店
- 発売日: 2004/04/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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不安や恐怖を感じるのは自分の価値観が原因かも
- 暗黙の仮定とは?
- 不安や恐怖は価値観が原因かも
- 自分の価値観を深掘りしてみる
- だからといって自分の価値観は否定しない
暗黙の仮定とは?
暗黙の仮定というメンタルヘルスを損ねる考え方があるみたい。ざっくり言えば「〇〇でなければ、〇〇でない!」みたいな考え方のことになりまして、具体的には
- 結婚できなければ、幸せになれない!
- 成果を出さなければ、自分に価値はない!
- 人から愛されるには、完璧でなければならない!
- 一つでも失敗すれば、全てが台無しだ!
- 他人から批判されたら、全て自分が悪い!
みたいな感じです。
「暗黙の仮定=個人の価値観」みたいなイメージを持ってもらえるといいと思います。このような個人の価値観は現状を突破するモチベーションとして働く場合もありますが、場合によってはメンタルヘルスが悪化する考え方と言われております。
上の例で言えば、「結婚できないと、幸せになれない!」という価値観をもっている人は、結婚するために必要な辛いこと(ex 仕事とか)を頑張るモチベーションとして働く側面もあれば、「結婚できなさそうだ、、、。」と感じれば、不安になったり幸せでない気がするわけです。
このように暗黙の仮定のような価値観は、自分にとってプラスになることもマイナスになることもあるわけなのですが、ここでは暗黙の仮定によるマイナスな側面をどう減らしていくかについて書いていきたいと思います。
不安や恐怖の根源は価値観にあるかも
例えば仕事で失敗を恐れて、緊張してしまったり、不安になってしまったりすることは誰にでもあることだと思います。僕自身はセラピストをやっているので、「今日はお客さんを怒らせないだろうか、、、」とか「怖い人来たら嫌だな〜」とか、起こりそうで起こらない不安や緊張と戦いがちです。
デビット先生によれば不安になったり、緊張するのは暗黙の仮定のような個人の価値観があるからなんだと。
僕の仕事の例に暗黙の仮定がないか考えていきます。お客様を怒らせてしまった時は大体、激しい動悸と震えが体に出まして、頭の中は大体真っ白になります。
お客様に「背術が下手くそ!人を変えろ!」と怒鳴られて、ひどく落ち込んでパニックになった。
↓(なんでひどく落ち込むの?)
お客様が起こったということは、自分に原因があるということだ。お客様の期待に応えなければならないのに、応えられなかった。
↓(期待に応えられないとどうなるのか?)
自分が責任を果たせなかった気がして、無力感を感じる
↓(だとすると何なのか?)
自分はダメな人間だし、立派な大人になれないんだ
↓(立派な大人になれないとどうなるのか?)
両親や周りの人間の期待に答えられてない、きっとみんながっかりするだろう
↓(だとするとどうなのか?)
僕の周りから人が離れていくだろう
この流れから考えられる僕の暗黙の仮定はこんな感じかと。
- 相手の言うことが100%正しく、自分はいつも悪い
- お客さんや親など、相手の期待に応えなければならない
- 自分の価値は成し遂げていることに比例する
- 理想的で立派な人間とは相手の要求に100%応えられることだ
- しっかりしていないと、周りから人が離れていく
この暗黙の仮定があるからこそ、お客様からクレームが入った時に恐怖を感じたり、クレームが来るんじゃないかなと想像するだけでも不安になったりするわけですね。
この暗黙の仮定がわかると、「自分は相手に尽くしたいと考えすぎているから、怒られるとメンタルが病みやすいんだな〜」みたいにメンタルの立て直しが上手くなるんですな。なのでショッキングなことがあったら、何でショックを受けるのかを深掘りしてみるといいわけですね。
そして考え方の癖も客観視できていいかと思います。僕の場合、基本的に「相手の期待に応えたい」だったり「尽くしたい」という考え方が強い感じ。いい部分はあるものの、半分は奴隷のような考え方をしているところがあるのが何とも言えないところ、、、。自己肯定感も低くて悲しくなりますな。
まあこんな感じで自分の考え方の癖を知ることがメンタルヘルスを保つためにも重要なわけです。
なぜ失敗を恐れているのか深堀してみよう!
先に書いた通り、嫌なことが起こったらどうしてそれを不快に感じたのかを書き出してみるといいってことでしたね。ショックだった出来事を深掘りすればするほど、暗黙の仮定という自分の価値観が見えてくるわけでございます。
ここで別の例を使いつつ、一緒にやってみましょう。
ショッキングな出来事:彼氏から電話が来なかった
↓「どうして動揺するの?」
私は無視された、これは彼氏から愛されていないことになるんじゃないか、、、。
↓「愛されていないということはどういうこと?」
私が彼に何かしてしまって、拒絶されているのではないか
↓「拒絶されるとしたら、どうなるのか」
私はひとりぼっちになってしまう
↓「だとしたらどうなるの?」
一人で寂しく暮らしていかないといけない
この場合暗黙の仮定は
- 一人は惨めであり、幸せでない
- 愛されていないと自分に価値はない
みたいな感じになるわけです。
これがわかったら、さらにこの考え方にも長所と短所があることを書き出してもらうといいわけですね。
一人になることは惨めであり、不幸せなことなのか?
長所
・自分と向き合う時間がある
・彼氏や旦那がいたからといって、幸せになるとは限らない。苦労もあるはず。
・お金がたまりやすいので、自分のためにお金も使える
短所
・一般的に彼氏や旦那がいた方が幸せだ
・他人に彼氏や旦那を自慢できる
これは一例にすぎませんが、こんな風に考えてもらえるとメンタル不調の原因になる歪んだ考え方を修正することが出来るんだと。
デビット博士によれば
暗黙の過程を明らかにすれば、考え方の歪みを正確に指摘したり、合理的な考えにすり替えることができる。
とのこと。
大切なのは暗黙の仮定のような価値観を明確にしてあげることなんだよってことみたいです。なのでショックな出来事があったら、何故それにショックを受けるのかを深掘りして、価値観を明確にしてあげてくださいな。
だからといって自分の価値観は否定しない
なんか「自分の価値観こそ悪の権化!」みたいな話の流れになっていますが、僕が言いたかったのは、「価値観があるのが悪い!」という話ではありません。
確かに「結婚できなきゃ幸せじゃない!」のような価値観があれば、結婚できそうになかった時に不安になったり落ち込んだりすることもあるでしょう。しかしながら「絶対に結婚してやる!」みたいにモチベーションを発揮することもあるはず。
大切なのは「自分はこういう価値観をもっているから、こういうことで落ち込んでるんだな」と客観的に自分の感情を分析出来ることなんじゃないかと。どんな考えにも長所もあるし、短所もありますってことですな。
自分の思考を客観的に見てメンタルヘルスを維持するという点においては、AWAREのテクニックやメタ認知に近いと思うのでこの辺も良かったら参考にしてください。