ポテチなどに含まれる、『アクリルアミド』にはどこまで警戒すればいいのか?という研究のお話
こんにちは、なすびです。( ˙꒳˙ )
今回は唐突ですが『アクリルアミド』についてのお話。
「アクリルアミド」っていうのは『AGEs』の一種で、ざっくり言うと糖質とタンパク質が熱でくっついた毒性の強い物質のこと。
こいつは「洗剤に使われているものと同じだ! 」、「癌の原因だ!」、「神経にダメージが!」といった感じで何かと危険視されているものなのですが、実際IARCの発ガングループでも2Aグループに所属してまして、赤身肉と同じくらい発ガン性が疑われているものなんですね。(p)
でもって、この『アクリルアミド』はじゃがいものような糖質を120度〜240度で加熱調理を施すことで大量発生するもので、特に含まれているのは、
- ポテトチップス
- フライドポテト
- パンの耳
- ドーナツ
- コーヒー
- ココア
- アーモンド
といった感じ。
揚げ物みたいな高温調理はもちろんのこと、比較的身体に良いとされているコーヒーやアーモンドも、焙煎やローストのような加熱処理を施すとどうしても発生してしまうんだそう。
コーヒーなんかは普段から飲んでいる人が多いかと思いますが、もし「アクリルアミドでガンになる!」というのが本当であればかなりえらいことになってしまうので、「実際にどのくらい警戒すればいいのか?」についてもう少し詳しく見ていきましょう。
アクリルアミドでガンになるは本当か?
「アクリルアミドってどのくらいヤバいの?」みたいな話ですが、結論からいえばアクリルアミドが含まれている食べるものによるみたいなところはあります。
ちなみに動物実験なんかでは『アクリルアミド』ではよく「癌の原因になる!」という結果が出ているものの、摂取させている量が食事から摂取する量の1000〜100000倍という桁外れの数値なので、あまり参考にならず。
ということで、人を対象にした研究を見ていきますと。
- 2013年の研究 :質の高い25件データを統合したメタ分析によれば、10μg/日の『アクリルアミド』摂取量はがんのリスクに影響はなかった。腎臓がんリスクは約4%ほど高い傾向にはあった。(p)
- 2015年の研究:質の高い32件のデータを統合したメタ分析によれは、『アクリルアミド』が摂取量が多いグループと低いグループを比較したところ、腎臓がんリスクは20%高い傾向にあった。またタバコを吸わない女性の場合、子宮内膜ガンは23%、卵巣ガンは39%リスクが高い傾向にあったが、その他は特に影響はなさそうだった。(p)
とのこと。腎臓がんリスクはちょっと怪しいかな〜くらいの感じですが、全体的ながんリスクに関しては結果が一致してないのでよくわからんといったところですかね。
とりあえずは1日10μg/日を超えなければ問題なさそうな感じなのですが、ちなみにコーヒー1杯(160 ml)に含まれている『アクリルアミド』はというと、
- 焙煎コーヒー:0.45μg
- コーヒー代用品(大豆とかチコリを使ったコーヒー):3.21μg
とのこと。まあコーヒーであれば、1日3杯飲んだとしても1日10μgのボーダには到底届かないので問題なさそうな感じですし、何より大規模な研究でも寿命を延ばすなんて結果が出ているので、安心して飲めるものではないかと。(p)
対して、じゃがいものような炭水化物系で見てみると、
- 加熱されたタンパク質:5〜50 μg/ kg
- 高温調理したじゃがいもや炭水化物:150〜4000 μg/ kg
- 加熱してない糖質にはほとんど見つからない:<5 μg / kg
とのことでして、とりあえずじゃがいもや炭水化物系はフライパンや電子レンジでの調理系はアクリルアミドが増えやすいよねという感じ。(p)
数値だけみると1日10μgの最大400倍でやばいと思うかもしれませんが、じゃがいも1個で70gと考えると1日に1000gも食べることはほぼないでしょうし、何より食べるものによって数値に幅があるので正確な数値を出すのが難しんですよ。
加えて、フライドポテトやポテトチップと言った加工食品は、
といった感じで、アクリルアミドの悪影響以外が多いので、一概にアクリルアミドのせいには出来ないところがあるんですね。まあアクリルアミドを擁護するつもりはないんですけど、アクリルアミドが含まれているものはそもそも身体に悪いものが多いという話ではあるので、気にするならシンプルに加工食品を控えようなんて話になってしまいますな、、、。
またコーヒー、ココア、アーモンドにはアクリルアミドが含まれているにしても、食べることで寿命が伸びるような研究が沢山あるので、この辺はあまり気にせず食べてもらえればと思いますね。
あとはタバコなんかにも含まれているので、受動喫煙にもお気をつけくださいませ〜。( ˙-˙ )