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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

ストレスに強くなるにはサーモンを!脂肪量の多い魚を食うのだ!

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こんにちは、なすびです。

 

『サーモンがストレス対策使えそうだ!』って研究があったのでまとめておこうと思います。

 

これはベルゲン大学の研究になりまして、日照時間が制限された空間で過ごす男性95名(平均年齢:42歳)を対象に「脂肪量の多い魚が睡眠の質を改善してくれるのか?」について調べたRCT研究になります。(P)

 

実験では参加者を以下のグループに分けて行われまして、

 

  • 魚グループ:150〜300gのアトランティックサーモンを週3日食べるグループ【一食あたりの「EPADHA」: 4.8g、「ビタミンD」:15μg(600IU)】
  • コントロール群:同じ栄養価でタンパク質は鶏肉、豚肉、牛肉などから摂取するグループ

 

そして参加者は9月から2月の6ヶ月に渡って上記の食生活を送ってもらいまして、実験の前後で、

 

  • 加速度計を使って睡眠の質をチェック(睡眠潜時、睡眠効率、実際の睡眠時間、実際の起床時間)
  • 主観的な睡眠の質
  • 日常生活の機能(生活の質)
  • 体内のビタミンDEPA+DHA
  • 心拍変動(HRV)

 

といった、睡眠の質に関わる項目をチェックしまくったという感じになってます。

 

メインの目的としては「サーモンで睡眠の質がどこまで改善するのか?」ってことを調べてくれてるんですが、ストレスやメンタルに関わる指標もかなり含まれてるんで「サーモンでストレスに強くなれるのか?」っていうポイントも参考になりそうで良さそうです。

 

 

 

ではそんな研究結果を見ていきますと、

 

  • 寝付きの改善はサーモンを摂取したグループに変化はなく、コントロール群の方が改善値は大きかった
  • 生活の質はサーモンを摂取したグループの方が有意に改善してた【p = 0.03; d = 0.65】
  • 副交感神経の活動はサーモンを摂取したグループの方が有意に増加していた【p=0.04; d=0.54】
  • 血液中のEPA+DHAレベルは圧倒的にサーモンを摂取したグループの方が高かった【p < 0.001; d = 1.30】
  • 血液中のビタミンDレベルもサーモンを摂取したグループの方が高く、最適なレベルに近かった【p = 0.04; d = 0.43】※

アメリカ人推奨レベル75 nmol/L 以上、サーモンを摂取したグループ(71 nmol/L)、コントロール群(55 nmol/L)

 

とのことで、サーモンを摂取したグループの睡眠が大きく改善したわけではないんですが、睡眠の質に関わってくる他の指標は大きく改善してるというちょっと矛盾した結果になっておりました。

 

こういった理論と結果が一致しないことはよくあることですが、この辺は「サンプル数が少ないせいもあるのではないか?」という話にもなってまして、一応研究者いわく、

魚の摂取は一般的に睡眠にプラスの影響を与え、日常生活の機能にもプラスの影響を与えているように思える。これは体内のビタミンDの状態と『心拍変動(HRV)』に関連している可能性がある。

とのこと。

 

この辺は前回お話したビタミンD心拍変動の改善を中心におおむね睡眠や生活の質が高まってるんじゃないかという結論になってましたが、個人的にはストレス対策に使えそうな結果が出ている印象ではありますね。

 

まあサーモンやサバのような脂肪が豊富な魚が優良食品であることは間違い無いので、心身の健康のためにも疑わずに食べるのが吉と言えましょう。

 

ただあまりにも魚ばっかり食べてると水銀による重金属問題が怖いんで、鶏肉といった他のタンパク質とバランスを取るようにしてもらえると安心なのではないでしょうか。( *¯ ꒳¯*)