就職活動の憂鬱に学ぶ、認知行動療法(CBT)
こんにちは、なすびです。
以前「ストレスを解消する前にストレスの種類を勉強しよう」という話の中で認知行動療法的(CBT)な話に少し触れていきました。今回はそんな認知行動療法について、詳しく見ていきます。
テーマ
CBTで歪んだ考え方を認識して、少しずつ修正していこう!
- ネガティブなことばかりに注目していた就活
- 歪んだ考え方 10選
- そんなこと言われても、自己批判的になってしまう人は?
ネガティブなことばかりに注目していた就活
僕は昔から自己評価の低い人間だと思っております。何かと自分を責めがだったり、自分の存在を過小評価してしまいがちなんです。まあ良く言えば謙虚なのでしょうけど、個人的にはこの考えかたを何とかしたいなと思っているので、日々思考錯誤であります。
自分に自身のない僕が苦しい思いをした最近の出来事でいえば、就職活動になりましてそもそも自分に自身がないのに、自己PRを書くとかとても憂鬱でした。「この程度のエピソードで長所と言っていいのか?」とか「こんな履歴書で内定がもらえるわけがない」と1人で考え込み、どの会社を受けても自分が内定をもらえるビジョンが見えなかったんですよね、、、。
実際に面接を受けてみても選考には落ちてばかりでして、「やっぱわ自分はダメな人間だ、、、」といった感じでとにかく自己否定的な感情が止まらなかったわけです。しかしながらこの否定的な感情、「悪いところに注視しているだけで、考え方がゆがんでいるだけないんじゃない?」と指摘するのが、ペンシルバニア大学で精神療法について教えている、デビット・D・バーンズ博士。今回はそんな博士の本を読んだので、『考え方が歪み』についてまとめていこうかと思います。
ストレスが溜まる認知の歪み 10選
ここではメンタルが不調になりやすい考え方を10個、ご紹介します。就活中に陥った精神的にもあまりよろしくない考え方になっておりますので、ぜひ覚えてもらえばと思います。
1.二分法思考
これはものごとを0か100でしか考えないというという考え方で、「少しのミスで、すべてが台無しになってしまう」みたいな感じ。完璧主義の人に多い考え方になりまして、この考え方はちょっとした失敗でひどく落ち込むことになるので、メンタルヘルス的にはあまりよろしくなかったりします。
就活中の二分法思考
- 就活で大企業から内定がもらえなかった、僕の人生は真っ暗だ、、、。
- この程度の自己PRでは、企業に雇ってもらえるわけがない。俺は社会に出る資格なんて無いんだ。
- 自分がどんな人間なのか、正解を見つけないと、、、。(完璧な自己分析を目指した結果、自分がわからなくなった笑)
- 営業になったら、絶対にノルマを達成しなきゃ(内定すらもらえてないのにプレッシャーを感じてた)
2.思考の一般化
これは一回起きたショックな出来事が何度も起きてしまうような気がするという考え方。バイトでクレームが来たら、「またクレームが来るんじゃないか、、、」とついつい心配になっちゃうみたいな感じです。まあこれはネガティブな事は記憶に残りやすいので仕方がないものの、嫌なことが頻繁に起こるのでは無いかと考えすぎると、人生に希望を見いだせなくなり、憂鬱な考え方になりやすくなってしまうみたいですね。
就活中の思考の一般化
- また面接に落ちた、来週の面接もどうせ落ちるんだろうな、、、。
3.選択的抽象化
これはとにかくネガティブなことに注目してしまうこと。例えばテストで90点を取って、全体の成績としてはとても良いにもかかわらず、間違えた10点に注目した結果気分が落ち込むみたいな感じです。まあこの例だと向上心が高いとプラスに捉えることができますが、基本的にはネガティブに注目しすぎると、人生が憂鬱になりやすかったりするわけでね。
就活中の選択的抽象化
- 俺にはこんなに短所がある、ダメな人間だ。(長所は無視)
- 母:「君の良いところいっぱいあると思うけど」 僕:「そんなことないよ、俺は全然いいところなんてない。(自分に良いところがあるなんて微塵も思えていない。)」
4.マイナスな思考
これは大まかなイメージとしては、褒められたとしても「いやいや、大したこと無いよ」と謙遜する感じ。これが極端になってしまうと、褒められても「いや、俺なんて大したことないんだ、、、」と自分のいいところが見えにくくなるわけです。自尊心が芽生えにくい考え方なわけですね。
これは先の選択的抽象化に近いものがありますが、厳密には良い出来事を悪いものと置き換える考え方という点では異なっております。繰り返しにはなりますが、自尊心が芽生えにくい考え方になるので、この辺も少しずつ修正していくのが吉であります。
就活中のマイナス思考
- この程度のエピソードで、自分の長所だと誇って言っていいのだろうか。どうも自分に自信がないし、俺なんて短所ばっかりだ。
5.結論の飛躍
結論の飛躍に関しては
・心の読みすぎ
・先の読み過ぎ
の2点あります。
・心の読みすぎ
これは相手の行動を自分にとって都合よく解釈してしまう考え方ですね。
例えば皆さんが好きな子をご飯に誘ったが、断られてしまったとします。このとき「好きな子に嫌われたのかも、、、」と考えることがあると思いますが、これこそ心の読みすぎと言われるものです。
実は誘われた子はご飯に行きたいと思っていたんだけど、その日は予定が埋まっていたのかもしれませんし、別の日を提案しようと思ったが恥ずかしくて誘えなかった、なんてことがあるかもしれません。
しかしながら、そんなことはお構いなしに、自分の中では「嫌われた」、「俺とご飯なんて行きたくないんだ」という解釈が勝手に進みます。こんな感じで自分の中で勝手な解釈が進むことをマインドリーディングといいます。
気持ちはすごく分かりますし、「自分も絶対この考え方するんだろうな」と思いますが、博士によればこれも歪んだ認知に入るみたいですよ。どうにかしたいものですね、、、(´・ω・`)
就活中 心の読みすぎ
- 面接感の反応が微妙だった、間違いなく落ちたに違いない」(実は担当した面接官は、表情を顔に出すのが苦手な人だったが、そんなことは知る由もない)
・先の読みすぎ
これは結果が悪い方向にいくと決めつける考え方ですね。
例えばあなたが友達に挨拶を無視されたから、嫌われたと考えたとします。次の日に声をかけてみれば良いものの、「いや声をかけたら迷惑がかかる、なおさら嫌われる」と勝手に考え、友人に接触できなくなってしまいました。結果友人と疎遠になってしまい、自分は孤独だと感じ、憂鬱になってしまうみたいな感じですね。
マインドリーディング加えて、自分の行動に悲観的な予測を立てすぎてしまい、不幸な結果になってしまっている感じですね。
これは結構あるあるですよね〜。
就活中 先読の読みすぎ
- 今OB訪問に行っても、迷惑がられるに決まっている。(OB訪問は一度もしませんでした!笑)
- 今面接に挑んでも落ちるに決まっている。とりあえず自己分析優先だ。(何かと理由をつけて、面接を避けてた笑)
6.破滅化
自分のミスを大きく捉え、良い部分を過小評価する考え方のことです。行き過ぎた謙遜みたいな感じで、客観的に見たら良いことをしているのに、自分の中では悪いことをした気分になっている状態。
物事がうまく言っても認めようとしない考え方で、成功しても「いや、これはまぐれだ」とか「運が良かっただけだ」と考えます。失敗すれば「ほらやっぱり俺なんてダメな人間だ」とかミスを過大評価してしまい、結果がどうなろうが、マイナスな世界が広がってしまうみたい。
また他人の長所を過大評価し、短所を過小評価する考え方でもあります。これも自分に自身がなくなる考え方ですね。
就活以外でもこの考えに苦しむ方は多いのではないかと思います。
就活中の破滅化
- 集団面接で一緒になった人の経歴が凄すぎた。それに比べて俺なんていいところなんか何もありやしない。
- 自己分析すればするほど、短所に目がいく。こんなにダメなところは多いのに、良いところなんてほとんど無い。
- 先生には「生徒会活動頑張ってたじゃん!」と言われたが、ほんとにそうなのだろうか。あれはやれば誰にでもできることだ。僕が特別すごいわけじゃない、、、。
7.感情的決めつけ
これは少し難しいかもしれませんが、自分の感情を現実に押し付ける考え方。
「自分の憂鬱な考え方はリアルを反映している」っといった感じで、例えば「罪の意識を感じるから、僕は罪を犯している」とか、「やる気が出ないから、自宅にこもっているしかない」みたいな考え方なんだとか。
この考え方は個人的にはあまり陥ったことは無いですが、うつ病とかになるとそうなるんですかね、、、。
就活中の感情的決めつけ
- 私はダメな人間だ、だから就職できないんだ。
8.すべき思考
何をやるにもこうしなければならないと、必要以上に自分を追い込んでしまう考え方。
自分が目的を達成できなかったときは、自己嫌悪感や羞恥心に襲われますし、他人が目的を達成できなかったときは激しい怒りがこみ上げてくる考え方なんだと。
この考え方は人によって成功を生み出すかもしれませんが、ほとんどの人にとってはストレスにしかなりません。
これも完璧主義の人に多い思考みたいで、メンタルヘルス的にも良いものでは無いでしょう。
就活中のすべき思考
- 彼女を幸せにするには、大企業に言って安定したキャリアアップと収入を得なければならない。だから就活は失敗できない、、、。
- 社会人になれば成果を求められる。営業であれば、売上を達成しなければならない。僕はそのことを面接で約束できるだろうか。
9.レッテル貼り
レッテル貼りとは、何か失敗したときに「失敗した!」ではなく、「ダメな人間だ!」という極端な自己イメージをつけることです。
例えばダイエット中にアイスを食べたとしましょう。「ああやってしまった、ダイエットは失敗した。」といった考えは、一度の失敗ですべてが無駄になるという二分法思考になりますし、「失敗したから、ダメ人間だ!」となってしまえば、自分に極端なレッテルを貼ってしまうことになります。
失敗したからダメな人間になるわけでは無いでしょうし、一度の失敗で自分のすべてを否定してしまうのも、悲しい話です。
ダイエット中に甘いものを食べてしまうのは、誰もが通る道だろうし、食べてしまったにしても次から頑張れば良いはず。
ただこのような考え方をする人は、「人の価値はその人が犯す間違いによって決まる」という価値観が背後にあるみたい。
つまり失敗すれば自分に価値はないという極端な考えを持っているため、失敗を恐れやすくなってしまうでしょう。
就活中のレッテル張り
- 僕は過去に大きな失敗をしてしまっている。だから今の自分もダメな人間なんだ。だから内定がもらえないんだ。
10.個人化
良くないことが起こったときに、何かと自分のせいにしてしまう考え方のことです。
例えばあなたが恋人をデートに誘ったとしましょう。恋人は待ち合わせの場所に来る途中、自転車にぶつかり怪我をしてしまいました。そこであなたは「私がデートに誘わなければこんなことには、、、」と考え、自分のことを責めてしまいます。
確かにあなたは恋人をデートに誘って、ある程度の操作は行なった結果事故は起きてしまいました。しかし攻めるべきは明らかに自転車をぶつけた人であって、自分を責めるべきではないでしょう。
僕も何かと自分のせいにしがちなので気持ちは分かりますが、そのような合理的な判断が出来ない考え方のことを個人化というわけですね。
何かと周りせいにするのも良くないですが、ある程度周りのにすることも、メンタルヘルスを保つためには重要ってことですよね。
営業の仕事をしている人だったら、「商品が売れないのは俺のせいではない!景気の悪さと商品の未熟さ、そして顧客が悪いのだ!」ある程度考えておくのが、精神的にも良いのではないでしょうか。
就活中の個人化
- ありがたいことに、特になし!
そんなこと言われても、自己批判的になってしまう人は
認知のゆがみについて、10種類あげてみました。しかし上記の考え方は良くないよと言われても、その考え方になってしまうんだからしょうがないじゃん!と思う方もいらっしゃると思います。
僕自身もこのような認知のゆがみが就活中に大量発生しましたが、ダメだとわかっていても考え方は治りませんでした。
というか急に考え方を変えろと言われても無理な話で、物事の考え方はこれまでの人生経験に大きな影響受けていて、脳もそれに応じて形作られています。考え方は長い年月をかけてくせになっているはずなので、急変えようと思っても無理な話です。
考え方を変えるにはトレーニングが必要になってきますが、このトレーニング方法に関してはまた後日書きたいと思います。
僕は考え方を変える最初に対策として、炎症対策をおすすめしています。
なぜなら体内の炎症レベルが高いと、ネガティブな考えにブーストをかけてしまうので、炎症対策はポジティブな思考のサポートになるはずです。
歪んだ認知を治すためには、炎症対策をしつつ、認知変えるトレーニング(CBT)をしていくと良さげです。
具体的に認知を改善していくトレーニング方法はまた後日掲載しますので、お待ちくださいませー。
まとめ
- 歪んだに認知10選は覚えておくと良いといいと思います。
- そんなこと言われてもネガティブになってしまう人は炎症対策がおすすめ
- 僕が特に効果を感じたのは、瞑想や運動
参考文献
- 作者: デビッド・D・バーンズ,野村総一郎,夏苅郁子,山岡功一,小池梨花
- 出版社/メーカー: 星和書店
- 発売日: 2013/07/22
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