ハードなランニングはかえって寿命を縮める!という観察研究の話
こんにちは、なすびです( ˙꒳˙ )
「ランニングって健康にどうなの?」みたいな話は過去に何度か書いてるんですけど、
と言った感じで、個人的には適材適所な感じがあるよな〜というスタンスでおります。
もちろん好きでランニングをしてる人を批判するつもりは毛頭ないんですけど、今回は「激しいランニングはかえって寿命が縮むんじゃない?」という話がありましたので、まとめて行こうと思います。
これはアスリートではなく、どちらかと言えば健康目的でランニングしてる方は抑えておくといい内容かと思います。
激しいジョギングをは軽いジョギングに比べて死亡率が2倍も高くなる
これはコペンハーゲン大学の研究になりまして、5,048人の男女を対象に『ジョギングのスピードやその頻度が死亡率にどんな影響があるのか?』を調べた観察研究になってます。(p)
研究の大まかな流れを見ますと、
- まずジョギング習慣のある1,098人と運動習慣のない座りがちな3,950人の死亡率を比較する
- そしてジョギング習慣がある人たち同士でも死亡率を比較する
ということをやってます。この研究ではジョギング習慣のある人たちを強度ごとに3つのグループに分類してまして、
軽いジョギング
- 約8kmを1時間かけるくらいのゆったりペース(6MET)
- 1週間のジョギングが2.5時間未満
中程度のジョギング
- 遅いまたは平均のペース(軽いと激しいの中間くらい)
- 1週間あたり2.5時間〜4時間のジョギング
激しいジョギング
- 約11kmを1時間以内で走る速いペースのジョギング(ランニング)(12 MET以上)
- 1週間の総ジョギング時間が4時間以上。
といった感じ。これらの人たちを10年ほど追跡調査した上で、ジョギングの強度や頻度によっても死亡率に違いがあるのかを調べてくれたみたいです。ベストなジョギング時間がわかって良さそうな感じですね。
でもって早速結果を見ていくと、
- 1週間あたり1時間〜2.4時間のジョギングが最低の死亡率と関連していた(HR:0.29; 95%信頼区間CI:0.11〜0.80)
- ジョギングの最適な頻度は週に2〜3回(HR:0.32; 95%CI:0.15〜0.69)
- ジョギングの最適なペースは1キロあたり6〜7分の平均的な速度のグループだった(HR:0.38; 95%CI:0.22〜0.66)
- 死亡率が最も低かったのは軽いジョギングをするグループで、次に中等度のジョギンググループ。最も死亡率が高かったのは激しいジョギングのグループだった。
とのことで、この水準を超えると死亡率が上がって言っちゃうんだそう。激しいジョギングに関しては軽めのジョギングと比べると死亡率が2倍高くなり、何ならジョギングをしないグループと比較しても統計的に死亡率は変わらないレベルになるんだそう。
やりすぎると身体に毒になるということで、何事もほどほどがベストな感じなんですかね〜。
研究者によると、
長期にわたる激しい持久力運動は心臓病を誘発する可能性がある
とのことで、どうやらハードなランニング系は心臓病リスクが上がるのが心配とのことなんですね。
まあ確かに運動は全身にほど良いストレスをかけて体を活性化される一方で、長くやりすぎると体内がコルチゾールのようなストレスホルモンで溢れてしまうんですね。この状態が長く続けば身体を蝕んでいくのは間違いないのでアスリートでなければこの辺の線引きはしておいた方がよさそうです。
ということで「健康目的でランニングしてる!」って人であれば、
- もし早いペースで走るのであれば、走り続ける時間を短くしたり、運動の頻度を減らす
- 逆にペースを遅めれば、時間を増やしたりすることもできる
- 出来れば毎日はやらないようにする
といったところも意識してもらえると良いのではないでしょうか。ウォーキングでも十分健康に慣れるので、そういったものとの組み合わせも良いかと思います。
また「息が上がらないとやった気がしない!」という方であれば『HIIT』のような、短時間高強度トレーニングであれば身体への害が少ないとされているので、よければそちらもお試しください。( ˶˙ᵕ˙˶ )