Vitality Asset

心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

食事に超集中する!という『マインドフルネスイーティング』がダイエットに超役立つぞ!というお話

f:id:nasubi-healthcare:20200502085947j:image

 

こんにちは、なすびです。( ˙꒳​˙ )

 

マインドフルネスについては過去に「感情コントロールや集中力の維持に重要だよ〜」ということで、

 

 

なるものをご紹介してきました。

 

一応マインドフルネスついて復習をすると「今この瞬間に意識を集中させる」ということになりまして、要は「過去や未来の考えごとばかりで脳が疲弊してるから、たまには今に意識を集中させて脳を休ませようぜ!」というイメージをもっていただければと思います。年齢を重ねるとどうしても考え事の中で生活することが増えますからね、、。

 

でもってそんなマインドフルネスの状態を作るために上の3つの方法についてご紹介してきたわけなのですが、今回はマインドフルネスの中でも有名で紹介出来ていなかった、『マインドフルネスイーティング』についてまとめていこうと思います。

 

シンプルに瞑想的な効果もありますし、ダイエットの役にも立つのでご自愛いただければ思います。

 

 

 

『マインドフルネスイーティング』がダイエットにかなり役に立つ!

根拠となるデータを見ていく前に「そもそも『マインドフルネスイーティング』って何するの?」というところからお話しますと、やる事は至ってシンプルで

 

  • 何かを食べている時の感覚にひたすら意識を向ける

 

というだけです。もうちょっと具体的にすると食べ物をすごい味わって食べたり、食感を気にしてみたり、よく噛だりと、とにかく食事に意識を集中させます。「これだけ?」と思うかもしれませんが、この『マインドフルネスイーティング』はダイエットにおいてかなり役に立つので、論文でメリットを確認していきましょう。(より詳細なやり方は後ほど)

 

これは2018年にケンブリッジ大学の研究になりまして、過去に行われた「マインドフルネスと食事に関する」質の高い68件の研究をまとめたレビュー論文になります。(p)

 

68件の研究の内訳を見ていきますと、

 

  • 23件は肥満や過体重の人を対象にした
  • 29件は正常体重の人を対象にした
  • 残りの16件は観察研究、そのうち3件は過体重/肥満

 

大部分が臨床試験RCTなのが良いところで、データの数で考えても信頼度は高いといえましょう。まあちょっと『ACT』のような別の心理療法の効果とかも含まれてはいるんですけど、『マインドフルネスイーティング』に関する研究もたくさん含まれているので、現時点では参考になる文献かと思います。

 

そして特にどんな食事について調べたのかというと

 

  • ながら食べによる過食(テレビ見ながら、パーティーで騒ぎながら)
  • ストレスによる過食
  • レストランでのカロリーの高い食品の選択

 

などを防げるのか?という軸で、マインドフルネスがダイエットに役立ちそうかということについて調査をしてくれたんだとか。

 

そんな『マインドフルネスイーティング』にはどんな効果があったのかというと、

 

  • 体重の減少は6ヶ月の介入で最大12kgほど減少(ダイエット効果は16件中8件で確認)
  • 過食症にはかなり有効(13件中12件で有意な効果が確認された)
  • ストレスによる過食が減る(10件中7件で有意な効果が確認された)

 

とのことでして、体重の減り方には研究によって差はあるものの、かなり多くの研究でダイエットに役立ちそうな印象がありますな。

 

でもって「なんで痩せることに繋がったのか?」というメカニズムについても見ていくと

 

  • 食事ペースが遅いと満腹感を感じやすい(よく噛んで食べると満腹中枢が働くみたいな感じ)
  • 空腹の苦痛に耐性がつく(衝動でお菓子を食べなくなったり、無意識の過食が減る)
  • 感情をコントロールするのに重要な脳の部分が発達し、ダイエットに適切な行動が取れるようになる(前頭前野灰白質など)

 

なんてメリットが、ダイエットに役立っているのではないかと考えられております。「よく噛むと満腹感が刺激される!」なんて話はよく聞きますけど、『マインドフルネスイーティング』で空腹に強くなるのが興味深いところ。また呼吸瞑想のように脳が大きくなり、感情のコントロールが上手くなる!といった効果が追加で得られるのもナイスなポイントなのではないかと思います。

 

 

 

マインドフルネスイーティングのやり方

では先ほどざっくりをお話させていただきましたが、ここでは改めてしっかりした『マインドフルネスイーティング』のガイドラインを確認していきましょう。やり方は臨床現場で多少違いはありますが、オーソドックスなやり方を書いていきます。

 

食事を用意したら、以下のステップで進めていきます。

 

①匂いや手の感覚に意識を向ける

最初は食べ物の匂いや手で触った時の感覚に意識を向けてみます。また手で触れない場合は表面を観察したり、お箸などで半分に分けた時の感触に意識を向けてみる。(例:バナナの皮の質感や手触り、箸でハンバーグを割った時の感覚や匂い)

 

②自分の中の変化を観察してみる

そうしましたら次は、匂いなどを感じた時に自分の中で起こった変化を観察してみましょう。例えば、食欲が増してきたな、この行動に意味があるのか?と疑心暗鬼になってきたな、昔の思い出が蘇ったなど、自分の体の感覚や思考に意識を向けてみてください。

③食感や味に意識を向ける

①②のステップが終わったら食べたものを口に含み、咀嚼している感覚、舌触り、口の中に広がる味に意識を集中させてます。この時も②の時と同じように、食事を口に含んだことで自分にどんな変化が出たのかを観察してみてください。(例:喉のあたりが潤ったな、胃が動き始めたな、サッサと飲み込みたいと考えたな〜)

 

これらの流れは過食症などの治療に使う場合は各プロセスで5分以上の時間をかけて行っていきます。しかしながらそれだとあまりにも時間がかかりすぎてしまいプライベートでは使いにくいものになってしまうので、いつもよりゆっくりと食事をするように意識するくらいの感覚で結構です。もし余裕があればじっくりと時間をかけてみてください。

 

でもって、このレビューによれば

 

  • 6週間から4か月間あたりから安定した効果が出てくる

 

とのことで、早ければ6週間ほどで効果が出る人もいるみたいなんですけど、ただ一方で安定した結果を出すにはそれなりに続ける必要はありそうです。

 

だだ続けるにしても毎食やるのはかなりハードルが高いんで、

 

  • ゆっくり時間を過ごせる夕食だけやってみる
  • 朝と昼ごはんの一品だけやってみる

 

をみたいなルールを作っても良さそうです。

 

個人的には通勤時間で出来る歩行瞑想と同じように、ダイエットになりつつメンタルも鍛えられるんで一石二鳥な感じが良いですね〜。

 

まあ『マインドフルネスイーティング』がダイエットに役立つという事は、逆にテレビ見ながらといった『ながら食べ』は太りやすいってことにもなるんで、テレビ消してみるとかスマホやめてみるだけでも変化はあるのかなと思う次第ですね。(太りたい方であれば、『ながら食べ』ありです。)

 

もしスマホやテレビを見てご飯を食べてるのであれば、そこから段階的に始めるのが続けやすいのかなと思います。俺もYouTube見ながらのご飯、夜だけでもやめようかしら、、、。(*¯ㅿ¯*;)