むくみと心の疲れを取りたい人のためのカリウム入門
こんにちは、なすびです。
今回は前置きもなしに、カリウムについてまとめていきます!!
カリウムが足りないとむくみやすいぞ
カリウムというのはミネラルの一種でして、主に体内の水分バランスとか調節してくれております。カリウムが体内に不足しますと体内に水分が溜まったり、神経系が上手く機能しなくなったりしてまして、
なんて話は聞いたことがあるかもしれません。
むくみなんかで言えば、カリウムが不足すると体内に塩分がたまりやすくなって、なおさら体内に水が溜まりやすくなってしまうのが辛いところかと。特に女性はカリウム不足と塩分過多が悩みの引き金になっているといっても過言ではないわけなのですが、今回はそんなカリウムについてもう少し書いていこうと思います。
血圧を下げてくれるぞ!
カリウムがナトリウム(塩分)の排出を促して、血圧を下げてくれるのは有名な話。過去に行われた大規模なメタ分析でもその効果は確認されておりまして、
- 2013年の研究:128,644人の男女を対象に行われた、22件のRCTと11件の観察研究を統合したメタ分析によれば、カリウム摂取量が増えることで、収縮期血圧が3.49mm Hg減少し、拡張期血圧が成人で1.96mm Hg減少した。(p)
- 2017年の研究:409人の男女を対象としたを7件のRCTを統合したメタ分析によれば、カリウムの投与量は
1日1600m〜6000mgの摂取で、脈圧が改善した。(SMD -0.280、95%CI -0.493から-0.067、p = 0.010)(p)
とのこと。研究の信頼度としては非常によろしい感じです。
ちなみに脈圧というのは最高血圧と最低血圧の差のことになりまして、脈圧は大きければ大きいほど病気にかかりやすくなります。カリウムで脈圧が下がったということは、血管から若さを保つためにも役に立つということになりそうですね。
脳卒中リスクも下がるぞ!
「カリウムは血管に優しい!」ということで、脳卒中や心疾患系のリスクも下げてくれるのも間違いなさそうであります。
- 2011年の研究:247,510人の男女を対象にした11件の観察研究を統合したメタ分析によれば、カリウム摂取量が1日あたり1640mg増加するごとに、脳卒中のリスクが21%低くなる(RR:0.79; 95%CI:0.68 to 0.90; p = 0.0007)(p)
- 2013年研究:こちらは先の論文と同様のもの。128,644人の参加者を含む33の研究を統合したメタ分析によれば、最も多くカリウムを食べた人(約1日6000mg以上)は、最も食べなかった人(約1日3600mg以下)に比べて、脳卒中のリスクが24%低くかった。(p)
- 2016年研究:16件の観察研究を統合したメタ分析によると、カリウム摂取量の最も多いグループは最も少ないグループと比べて、脳卒中のリスクが13%低下したことに関連していた。(RR= 0.87、95%CI:0.80–0.94)この研究では1日当たり3500mgのカリウムを摂取することで、脳卒中リスクが最も低かった。(p)
とのこと。
脳卒中の予防になるのは間違いなさそうですね。しかしながら過剰に摂取しすぎると脳卒中リスクが上がるっぽいので、適量は後ほどご紹介します。
メンタルにも良さげ?
当ブログはメンタルヘルスについても扱っているということで、その辺の関係にもついても触れていきます。昔からうつ病患者はカリウムが少ない?という話がちょいちょいあるので、「高カリウム食にすると気分が改善するのでは?」という話です。(p)
実際に2008年の研究が行われているので触れていきます。94人を対象にランダム化クロスオーバー試験になっておりまして、ざっくりと説明すると、「カリウムが少ない食事を数週間した後に、カリウムが多い食事に変えたら気分はどうなるのか?」みたいなことやってます。(p)
いかんせん研究のデザインがゆるいので、詳しい説明は省いちゃいますが、この研究によれば、
食事で塩分減らして、カリウムを増やすと気分が良くなる! (LNAHK: − 3·9 (sem 1·8), P = 0·019)
とのこと。
高カリウム食で気分は良くなった!ということのようですが、いくつか懸念点もありまして、
といったところ。
マグネシウムが不足するとメンタルも悪化しやすいので、「カリウムがメンタルを改善したというよりかは、シンプルに健康的な食生活に戻ったからなんじゃない?」みたいな要因が大きい感じなわけです。( ˙-˙ )
いかんせんカリウムを多くふくむ食品って、加工レベルが低くて、食物繊維も多いし、カロリーの質もよい、気分を改善してくれる要素は他に盛りだくさんなわけですね。
もし気分を良くする食事をやってみたいということであれば、個人的には地中海食やSMILEsとかを参考にしてもらえるといいかもよさそうです。このふたつもカリウムの量は自然と増えますので。( ・ᵕ・ )
何をどのくらい食べればいいの?
「では何を食べればいいの?」という話ですが、基本的には以下の食品に豊富です。(p)
- アボカド(485mg)
- サーモン(429mg)
- ケール(447mg)
- 茹でたほうれん草 (466mg)
- バナナ (358mg)
- さつまいも(337mg)
- 茹でたジャガイモ(407mg)
※どれも100gあたりのカリウム量
他にもブロッコリーとかトマト、サバ、きのこなど、いろんな野菜や果物に含まれているので、色々食べてみるのが吉かと思われます。
またサプリメントについては「相当過剰(15000mg〜22500mg)くらいに摂取しなければ大丈夫」なんていう話ではあるものの、カリウム以外の栄養素が取れないので個人的には非推奨であります。(p)(p)(p)
摂取は1日に3600mg〜4500mgベスト!
でもって1日に推奨されているカリウムの量ですが、2012年のWHOのレポートによりますと
1日に3600mg〜4500mg
が今のところベストとされております。(p)
個人的には6000mgくらいまでは大丈夫なのかなと思ってたりするのですが、心配な方はこの範囲を守ってもらえればひとまず安心でしょう。サプリメントを使うにしても市販のやつは大体一錠1000mgくらいなはずなので、この範囲を超えないように気をつけてください。
※全体的な内容として、病気などで腎機能が低下している場合は話は別になりますので、お近くのお医者さまや専門家にご相談くださいませ。
まとめ
以上カリウムについて長々と書いてきましたが、ざっくりまとめますと
カリウムを増やすことで
といったところでしょうか。
食事のメニューとしては地中海食やSMILEsとかあたりを参考になると思います。
まあとはいっても、地中海食のようにいきなり食生活を変えるのは難しい話ですし、極端に言えば「美味しいものを食べる頻度減らそうぜ!」なんて言っているようなものなので、先の食品の中から自分食べられそうなものを少しずつ増やしてもらえるのがいいのではないでしょうか。
個人的には特バナナはこれからも重宝していきたいですね。なにせ安いし、剥いて食べるだけなので(笑)ではでは(`・ω・´)