ハムやソーセージといった加工肉ってどのくらいガンの原因になるの?っていう研究のお話
こんにちは、なすびです。
今日はハムやソーセージと言った、加工肉について。
テーマ
タバコと比べれば発ガンリスクは10分の1!でもガンリスクアップは否定できないぞ!
- ハムやソーセージを食べるな!はもはや常識
- なんで発ガン性が疑われてるの?
- 日本人なら問題ない!は本当?
- もし食べるとしたら、フライパンでの調理はやめたほうが良さそう
- まとめ
ハムやソーセージを食べるな!はもはや常識
国際ガン機構(IARC)が「ハムやソーセージは発ガン性あり!危険だ!」なんて認定してのは2016年頃のお話ですが、いかんせん世の中でも「ハムやベーコン、ソーセージと言った加工肉は食べない方がいい!」という意識が高まってきているのではないかと思ってます。(p)
昔から観察研究で、「加工肉を食べると大腸がんリスク上がる!」なんて結果が出ていたものの、そんなデータがあまりにも蓄積してきたためIARCは加工肉を発ガン性あり(グループ1)と認定したわけですね。ちなみにこのグループ1にはタバコも入っているので、加工肉はとんでもない大出世をしてしまったわけです。ソーセージとか好きだったんですけど、、、。(°_°)
まあそうなってしまったことは仕方がないものの、個人的に「加工肉の危険性を何をもってして判断しているのか?」が気になったので、今回は加工肉の歴史を振り返るみたいな感じです。
色々と書いてはいきますが個人的な結論としては、「やっぱり食べない方が良さそうだな〜」という意見は揺るぎませんので、何となく好奇心がある方は読んでみてください。
なんで発ガン性が疑われてるの?
もちろん加工肉でガンになりやすくなる理由はいくつかあるみたいなので、その辺について見ていきましょう。
どんな原因があるにしろ発ガン性はほぼ確定しちゃってますが、予備知識として知っておくのはありかと思います。では有力な3つをご紹介していきます。
1.高脂肪食がガンの原因だ!説
加工肉はいかんせん脂肪の量が多いのですが、そんな脂肪を処理するために体内では胆汁酸というものが分泌されるわけです。
すごくざっくりな説明になりますが、実はこの胆汁酸の分泌量が多いとカラダのダメージとなるため、このダメージが大腸がんの原因なのではと?考えられてたりします。加工肉が高脂肪だから大腸ガンになる説が誕生したわけなのですが、残念ながら研究結果は一致せず。この説は今のところ関係なさそう感じであります。(p)
2.亜硝酸塩のせいでガンになる!説
亜硝酸塩については、結局カット野菜危ないの?の話で触れたのですが、ここでも改めて説明。
亜硝酸塩っていうのは保存性を良くするために使われるものでして、巷では発色剤なんて言われております。いかんせんこの亜硝酸塩は評判が悪く、「亜硝酸塩でガンになるぞ!」「肉の色はあんなにピンク色をしてない!不自然だ!」なんて指摘をする専門家はいるのですが、意外と根拠となる文献を乗せてくれなかったり。参考文献って結構大事なのですが、、、。(・・;)
実際そんな指摘の通り、加工肉のタンパク質と亜硝酸塩が反応して発ガン物質が出来ちゃうというデータがあるものの、まだ確定ということでもないらしいんだそうな。(p)ちなみ亜硝酸塩は唾液にも含まれているので、この理論が本当であれば僕らがタンパク質を食べるだけでも、発ガン物質を作ってしまうわけです。
そんな亜硝酸塩はネットで調べればデメリットしか出てこないので、ここではあえてメリットを書いていこうかと思います。加工肉が関わっているところで言えば、
- コレステロール酸化を防いでくれる:加工肉中のコレステロールが酸化し、それを摂取することでガンの原因なるとされているのですが、亜硝酸塩はそんなコレステロール酸化を防いでくれている。
- 食中毒を防いでくれる:ソーセージやハムはボツリヌス菌という食中毒菌が発生しやすいので、亜硝酸塩はそれを防いでくれております。ちなみにこのボツリヌス菌は生物兵器なんて言われるほど強い毒性を持っているので、亜硝酸塩を使わないと割とヤバめ。(p)
まあそんな感じで、一応良いこともしてくれているわけです。(p)亜硝酸塩はいい噂はないかもしれないですけど、まだガンの原因と言えるわけでもなさそうなので、個人的にはそこまでビビることもないのかなと思います。
3.ヘム鉄がよろしくないかも!説
「貧血にはヘム鉄だ!」なんて話を聞いたことがあるかもしれませんが、そのヘム鉄です。加工肉や赤身肉に豊富に含まれているんですけど、実はヘム鉄は体内を酸化させる物質と考えられておりまります。
もう少し詳しい書いていくと、
- 鉄分は体内でタンパク質くっついて、フェリチンを作る
- そのフェリチンは実はとても酸化しやすい!
- 体内でフェリチンが増えると、体に酸化ダメージが!
といった感じ。想像するだけでも怖いですけど、そんな鉄分の悪影響が発ガン性に繋がっているんじゃないか?という話があるわけですね。(p)実際に赤身肉や加工肉に含まれるヘム鉄の摂取量が増えるほど発ガンリスクが上がるなんてデータがあるので、研究者としてはこの説が1番濃厚だと考えているとのこと。(p)
まあ鉄分の取りすぎで、糖尿病リスクが22%上がるなんてメタ分析もありますし、ヘム鉄の酸化ダメージでインスリン抵抗性が悪化するなんて話もあるので、発ガンもありえない話でもないかと。(p,p)
鉄不足だと貧血とか頭の回転が悪くなったりしますが、何だかんだ取りすぎは良くないかもしれませんな〜。
日本人なら問題ない!は本当?
加工肉の発ガン性に関してはいろんな説を考慮したうえで、WHOが「加工肉でガンになる!」と発表しましたが、加工肉メーカーが反発しないわけがないわけです。売り上げが下がるのも困りますからね。
んでもってそんな反発内容の一つとして、「日本人は海外の人ほど加工肉を食べてないから大丈夫!」なんて意見が出てたりしているので、この辺も触れていきたいと思います。まず結論から申し上げると、日本人でも加工肉の悪影響は全然受けます。
2015年の研究:日本人を対象にした19件の観察研究をまとめたメタ分析によれば、
- 赤身肉の消費量が多いグループは大腸ガン16%、結腸直腸ガン21%アップする。
- 加工肉の消費量が多いグループは大腸ガン17%、結腸直腸ガン23%アップする。
- 鶏肉にすると大腸ガンリスクが20%下がる。
とのこと。(p)
2011年の研究:45〜74歳の日本人80,658人を対象に行った観察研究では、
- 赤肉の摂取量が多くなるほど、女性の結腸がんリスクが48%高くなる(p = 0.03)
- 加工肉と結腸がんや直腸がんのリスクは特に関係なかった
とのこと。(p)メタ分析と1つの観察研究で結果は違うものの、「日本人だから関係ない!」とはとても言いきれそうにない感じです。
ちなみに「加工肉が多い」というのはどのくらいの量なの?という話ですが、海外のメタ分析を参考にすると
1日の摂取量が50g増えるたびに、大腸ガンリスクが21%ずつ上がっていく!
とのこと。(p)
50gはベーコン2枚分くらいなんですけど、朝食で毎日ウインナーとかハムとか食べてる人はちょっと危ないかもしれないですね。個人的にはそんなちょっと量でもダメなんだと〜、とちょっと驚きです。
まとめ
そんなわけで、ハムやベーコンといった加工肉について書いていきましたが、
- 加工肉の発ガン性は否定できなさそう
- かといってなんでガンになるのかはイマイチわかってない
- 海外の研究だからといって、日本人だから当てはまらないわけでもなさそう
- 毎日ベーコンとかハムを2枚くらい食べてる人は注意!
といったところで感じでしょうか。改めて見てみても、食べない方が良さそうな印象は強いですね〜。
しかしながらガンになるとは言われるものの、
- タバコの肺がんリスクは20倍!
- それに対して、加工肉の大腸がんリスクは最大2倍!
といった感じなので、まあタバコと比べれば大したことないと言える部分もあるわけですね。(p)
2倍がでかいと捉えるか、そうでもないと捉えるかは人それぞれですが、僕個人としては食べるの辞めとこうと思います。いや2倍はデカイよ(・・;)
まあかと言って「絶対食べちゃダメ!」ということでもないと思うので、月に2回くらいに抑えるのがベストなのではないでしょうか〜。
焦げてる加工肉はなおさらデメリットがあるので、その点も注意しつつ食べ過ぎにはお気をつけくださいませ〜、ではでは(`・ω・´)