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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

結局チーズやヨーグルトは体にいいのか?

 

こんにちは、なすびです。

 

今回は「乳製品は体に良いのか?」シリーズのチーズとヨーグルト編です。前回は牛乳について書いたので、今回はチーズとヨーグルトについて書いて行こうと思います。

 

テーマ

チーズやヨーグルトは身体にとってプラスなのか?

 

  • 「体にいい!」というデータは多い一方で、マイナス面も
  • 発酵してると身体によくなる?
  • どのくらい食べていいのか?
  • チーズのいいところは他にも
  • まとめ

 

 

話の要約

  • 乳製品は前立腺がんリスクが疑われている
  • 大腸がんリスクの低下というメリットもあるが、体にいいのかは賛否両論
  • 前立線がんリスクが高い順としては、1:牛乳 2:チーズ 3:ヨーグルト
  • 発酵してるとリスクが下がり、メリットも多くなる
  • チーズに関しては腸内環境の改善と血管にいいかもしれない
  • 食べ過ぎなければメリットの方が大きいかも

 

 

 

実は「体にいい!」というデータは多いが、マイナス面も

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チーズとヨーグルトについては、前回の「牛乳はガンの原因になるのか?」のときに軽く触れていきました。

 

簡単に復習しますと

 

  • 牛乳が身体にいいかはちょっとわからない(前立腺がんの原因かも)
  • チーズとヨーグルトに関しては身体いいというデータは多い

 

といった感じです。

 

そもそも乳製品自体は前立腺がんの原因かもしれないデータが多いのですが、その中でも牛乳が一番怪しい感じなんですね。チーズとヨーグルトもデータによっては前立腺がんリスクも上がるっぽいですが、牛乳比べるとリスクは少なそうなんだと。

 

「そんなチーズやヨーグルトなどの乳製品は体にとってプラスなのか?」についてはいろんな見解がありまして、

 

前立腺がんリスク上がるからやめとき!

国立がんセンターの観察研究によれば、乳製品の摂取が多いグループと少ないグループを比較したところ、多いグループの方が前立腺がんリスクが1.6倍高かったそうな。牛乳やヨーグルトに含まれる飽和脂肪酸前立腺がんリスク上げているかもしれないとのこと。(p)

 

 

・チーズで死亡リスクが下がるわけではない!

21カ国を調査した大規模なコホート研究では、チーズは死亡率の低下に貢献していないというデータがあり。(p)チーズにメリットはないと軽くディスっている感じなんですかね〜。

 

・乳製品で死亡率は上がらないから食べても問題なし!

2019年のメタ分析によれば乳製品の摂取で死亡リスクは上がらないとのこと。(p)病気のリスクが懸念されてるけど、そこまで心配いらないのではないかということなんですね。

 

こんな感じで乳製品に関するデータは食い違いが激しく、判断が難しいところであります。これは観察研究がほとんどになってしまうので仕方ないところではありますが、比較的チーズとヨーグルトに関してはプラスなデータが多いかなという感じです。

 

前置きが長くなりましたが、今回は「結局チーズとヨーグルトってどうなのよ?」ということについて、何かしら答えを出せればと思います。

 

 

発酵していると体に良くなる?

チーズとヨーグルトが、牛乳と違って身体にいいデータが多いのは、発酵した乳製品だからなのではないかと言われております。発酵食品は腸内環境を改善してくれる働きが期待できますので、「何かしら身体に良い影響を与えてくれてるんじゃないか?」みたいな見解になっているわけですね。

 

実際に発酵乳製品はどのくらい身体にいいのか、というメタ分析を見てみると

発酵乳製品でがんリスクが14%下がる!(OR = 0.86、95%CI = 0.80-0.92)

みたいな結論を出していたりします。(p)

 

 

この研究ではさらに乳製品ごとにがんリスクの低下を調べてくれていまして、

 

  • ヨーグルト:膀胱がんと大腸がんのリスクが低下する
  • チーズ:大腸がんのリスクが低下する

 

ような傾向にあったみたいです。

 

乳製品に含まれるカルシウムが大腸がんを予防してくれているかもしれないとのことなんですね。牛乳を含めた、チーズやヨーグルトなどの乳製品はどうやら大腸がんの予防に使えそうな感じです。

 

 

どのくらいまで食べていいのか?

チーズやヨーグルトとなどの発酵乳製品はメリットが多いかもしれない、ということについて書いてきましたが、続いては「どのくらい食べればメリットが得られるのか」という問題。

 

なんとなくお分かりかと思いますが、ヨーグルトやチーズを食べまくれば、がんリスクが減りまくるというわけでもなくので、食べ過ぎには気をつけたいところ。先の例で言えば、前立腺がんリスク上昇もちょっと怖いですからね〜。

 

乳製品のメリットを得つつも、デメリットが出ないの量に抑えてもらえるのが一番いいかと思います。「では具体的にどのくらい食べてて平気なの?」ということについては、上記のメタ分析で死亡率に影響を与えない乳製品の摂取量を調べてくれています。

 

それによると

チーズ:1日 50 gまで!  (95%CI:0.99〜1.03)

ヨーグルト:1日 50 g まで! (RR=0.97 95%CI:0.85、1.11)

なら、死亡率には影響を与えないとのこと。

 

チーズなら6Pチーズ3個分、ヨーグルトならダノンヨーグルト1カップくらいの量なら、毎日食べても問題なさそうということですね。しかしながら研究の質があまり高いわけではないので、この数値は参考程度に捉えてもらえるといいかと。個人的に他のデータを比べても、このくらいの数値であれば問題なさそうなのですし、この2つは地中海式ダイエットに含まれている食品ではあるので、食べ過ぎなければ毎日取り入れるのは賛成であります。

 

 

他にもチーズのいいところ

ヨーグルトが体にいいことはなんとなくわかっていましたが、チーズが身体にいいかもしれないと言う事実が個人的に意外でした。チーズに関しては他にも身体にいいかもしれないというデータがあるので、参考程度に紹介していこうかと。

 

心疾患や脳卒中にはいいかも

 

31件のコホート研究をまとめたメタ分析によれば、チーズの摂取で

・心疾患リスクが18%下がる!(RR = 0.82; 95%CI 0.72、0・93)

脳卒中リスクが13%下がる!(RR = 0.87; 95%CI 0.77、0・99)

とのこと。(p)

 

 

実は血管系に何かといい影響を与えるかもしれません。

 

 

・腸内環境にいいかも

腸内細菌環境を整えるには発酵食品が定番かと思いますが、チーズでもその効果が得られるかもしれないとのこと。

 

コペンハーゲン大学の研究によれば、

牛乳に比べてチーズを多く摂取したグループは短鎖脂肪酸が多く分泌された。

とのこと。

(p)

 

主な短鎖脂肪酸酪酸になるのですが、これは簡単にいってしまえば腸内にウイルスが入らないようにするためのバリアみたいなものになります。これが多いと腸からウイルスが入りにくくなり、体内の炎症が抑えられやすかったりするので、何かとメンタルにもいい影響を与える可能性もありそうですね。

 

この研究は牛乳をよく飲むグループと比較を行っているのですが、チーズの方が腸内環境にいい影響を及ぼしてみたい。同じ乳製品でも発行していると全然違うんですね。発酵の力おそるべし( ´ ▽ ` )

 

 

まとめ

以上乳製品シリーズでした。まずは前立腺がんリスクあるという話をさせていただきましてので、リスクが高い順に並べると、

 

  1. 牛乳
  2. チーズ
  3. ヨーグルト

 

になるかなと。

 

どれも前立がんリスクが疑われてはいますが、大腸がんの予防など他のメリットともそれなりにあるので、完璧に排除する必要はないかと思います。もしがんリスクが気になるけど、乳製品は取り入れたい場合は、ヨーグルトが一番安全そうな感じです。また量が増えるほどリスクは増していくみたいなので、全体的な量を抑えてあげてもいいかもしれません。(50gくらいまで)

 

また発酵乳製品に関しては腸内環境にいい影響を与えてくれるっぽいので、メンタルにも良い影響がありそうな感じ。自分も乳製品は好きなので、今度も食べすぎない程度にとりいれていこうと思います(´∀`)