糖質を取りすぎても鬱になるらしいが、そこまで悪者扱いしなくてもいいのでは?みたいなお話
こんにちわ、なすびです!
炎症を抑えてメンタルを改善するシリーズということで、前回は腸内環境についてお話しました!
今回は第4弾の糖質についてです。巷では糖質制限ダイエットなどが流行ってなんだか悪役になっている糖質なのですが、本当に悪いやつなのか?ということを整理しつつ、メンタルへの影響について買いていこうと思います。
※一応ここでは炭水化物=糖質+食物繊維ということで話を進めていきます。
テーマ
糖質自体は悪くないんだけど、良い糖質と悪い糖質を選ぶ必要があるぞ!
- 糖質がメンタルに良くないとされているのはなんで?
- 糖質を取りすぎている人たちは、うつ病になる傾向があるという研究
- そもそも良い糖質、悪い糖質があるぞ
- おまけ 結局白米って身体に良いの?
糖質がメンタルに良くないとされているのはなんで?
今回は糖質がメンタルによくないとされているのは何故なのか?ということについて書いていきますが、その根本的な原因はやはり炎症の原因になるからとされております。炎症については過去の記事を参考にしてもらえればと思いますが、そんな炎症を発生させるのが血糖値の変動です。激しい血糖値の変動を血糖値スパイクと言ったりするのですが、そんな血糖値の変動で人は不快な気分になりやすいんですね。つまり糖質がメンタルに良くない原理としては、
血糖値の変動が激しい、高GI食品を食べる
↓
血糖値が上昇
↓
インスリンが糖を処理
↓
血糖値が下がる
↓
気分の不調(だるさ、イライラ、眠気など)
になるのですが、普段から糖質を取りすぎるとインスリンの機能が悪化し、最終的には慢性的な炎症につながる!という点で、メンタルに良くないとされているわけですね。(p)
これだけ聞くと糖質の悪者感が強いですが、果たして全ての糖質が悪なのでしょうか?
糖質を取りすぎている人たちは、うつ病になる傾向があるよという研究
糖質でメンタルが悪化する問題ですが、実際に観察研究が2つほどあるので紹介していこうかと。
コロンビア大学の研究
7万人の女性の健康データの集めて、血糖値の上がりやすい食事がメンタルにどのような影響を与えるかを調べた研究になりまして、研究のポイントとして、扱ったデータは以下の4つ。(p)
- 全員の食事のGI値:食品ごとの血糖値の上がりやすさ
- 各食品のグリセミック負荷:GI値に食品の量を考慮した値(GI値×炭水化物の量)
- 各食事の炭水化物の種類:精製炭水化物か未精製炭水化物の何を食べているのか。(精製炭水化物とは?という方は以下の図を参照してください)
※炭水化物=糖質+食物繊維
- 全員のうつ病の傾向
上記の4つと運動習慣や喫煙習慣を調整した上で、データ解析した結果はどうだったのかと言いますと、
とのこと。
この結果だけ見るとソフトドリンクやお菓子といった糖質はもちろんのこと、ご飯やパンもダメなのかという感じになりそうですが、そもそもこの高GI食品のグループは
- 野菜の量が少ない
- 運動が少ない
- 脂肪の摂取が多い
- 血圧が高い
- 収入が低い
といった感じで、他にもメンタルが悪化しそうな要素を含んでいるわけです。
そもそも栄養素が足りていなかったり、運動が少ないといった要素も含んじゃっているので、糖質でメンタルが不調になるとははっきりと言えない状態になるわけです。観察研究だとよくある話なんですけどね。
また2010年のフィンランドの研究では、インスリンが正常に働かない若者は不安障害やうつ病かかる傾向が3倍高かったみたい。(p)インスリンが正常に働かなくなる原因は糖質!というイメージが強いばっかりに、糖質のせいでメンタルが悪化しそうなイメージが出来上がりそうですが、インスリンの機能が悪くなる原因も様々なので、コロンビア大学の研究結果と同じように、糖質がすべての原因とは言えなさそうです。
これは個人的な見解になりますが、図で「糖質がうつ病にどのような影響をもたらすか?」をまとめました。コロンビア大学の研究では高GI食品の摂取量が多い人は、高血糖になりやすくインスリンの機能が悪化しているので、うつ病になりやすいという流れなのですが、運動不足や睡眠不足が慢性炎症を引き起こしてインスリン機能の悪化につながるので、全部が糖質のせいではないのかと。なのでメンタル面においては、そこまで糖質を悪者扱いしなくてもいいのかなという印象であります。
そもそも良い糖質と悪い糖質があるぞ
糖質が悪いもの扱いされている昨今ですが、糖質だけが悪いのではなく他の悪さをしている成分がいることにも注目してもらえるといいのではないかと。以下の食材は全て糖質になりますが、具体的に良い糖質と悪い糖質とはどんなものなのか?をまとめてみました。
良い糖質
- 根菜類(イモ類やにんじんなど):食物繊維の割合が多いという意味で、良い糖質ですね。
- 白米や玄米:白米はそもそも高GIで糖尿病リスクが上がる研究などがありますが、個人的にはそこまで悪いものだとは思っていません。(詳しくは後述)
- 果物:果物ジュースは体に良くないですが、果物そのものであれば身体に良いというデータは多め。食物繊維も多く含まれるため、体重が落ちる傾向にあるんだとか。(4)しかしながら果糖は食べすぎると肝臓にダメージが入るので、あくまでも程々がベスト。
悪い糖質
- パン:高GIのみだけでなく、様々なデメリットがある。菓子パンは特に良くない。
- パスタ:高GIであることやグルテンが含まれている可能性を考えて悪い糖質。
- お菓子類:スナック菓子はトランス脂肪酸などの悪い油が含まれているという意味では良くない。
- ソフトドリンク:高GIであること、果糖ぶどう糖液糖が肝臓にダメージをあたえるという意味で良くない。
良い糖質は食物繊維が多い特徴があったり、逆に悪い糖質は糖質以外の部分に問題があったりするケースが多いので、この辺も注目してみると良さそうです。
おまけ 結局白米って身体に良くないの?
最近は白米は玄米より食物繊維が少なく上に高GI食品なので、「玄米こそが正義!」なんて風潮があるのかと。僕も白米は悪だ!なんて思ってた時期がありましたが、今では玄米ではなく白米を食べております。結局白米玄米共にデメリットがあることを知ったので、ここでまとめておこうかと。
白米のデメリット
- 高GI食品:血糖値の変動が激しいため、インスリンに負担がかかる。(インスリン抵抗性が高まるリスクがある)
- 糖尿病リスクが上がる!:白米を毎日食べていると、糖尿病リスクが上がるという観察研究がある。(p)ただあくまでも観察研究なので白米が糖尿病の原因とは断言できない。
玄米のデメリット
- フィチン酸が含まれている:皆さんおなじみの栄養阻害物質のフィチン酸が含まれていて、ミネラルがうまく吸収されなくなってしまうわけです。ミネラルが豊富な玄米なのに、ミネラルが吸収されにくいという矛盾が生じてしまうわけですな。
- タンパク質の分解を阻害する:トリプシンの働きが阻害されて、タンパク質を吸収を邪魔してしまう。
- 腸内を傷つける:玄米は消化吸収が悪く、定期的に食べていると腸内を傷つける
といったところでしょうか。玄米については別の記事でもう少し詳しくまとめてあるので、こちらも合わせて参考にしてもらえればと思います。
白米も玄米もそれなりにデメリットはあるので、自分の体調に合わせて選んでいただくのがベストかと。普段からお菓子や加工食品を食べていない人は白米でもいいと思いますし、そこそこ年齢を重ねてきて血糖値の変動が気になる人は玄米にしてみるといった感じですね。僕はミネラルの吸収気にしてるので、白米を食べてるようにしました。
全体として糖質でメンタルが悪化する傾向にはあるものの、必ずしも糖質が悪の権化!と言えるわけではないのでご注意くださいませ。ではでは(`・ω・´)
まとめ
- 高GI食品を食べると気分が変動しやすいのは確か
- しかし糖質の摂りすぎがうつ病と相関関係にあるだけで、糖質でうつ病になるとは言えない感じ
- 食べる量には気を付けた方がいいものの、そこまで悪者扱いしなくても大丈夫そう
- トランス脂肪酸といった糖質以外の害に注目した方が良い
- 白米も玄米もいいところと悪いところは異なるので、自分の好みで選択すると良さそうです