Vitality Asset

心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

「メンタルのためにもリンゴは食べていきたいな〜」というお話

「メンタルのために1日1個のリンゴ」はアリなのでは?


f:id:nasubi-healthcare:20200108090340j:image

 

フルーツってメンタルに良さそうだよね!」っていう話を何回かしてるんですけど、今回はそんなフルーツの中でもリンゴのお話。

 

昔から「健康のためにも1日1個のリンゴを!」なんて話しを聞いたことがあるかもしれませんが、リンゴは身体にいいのはもちろんのこと、個人的にはメンタルヘルスのため必要な栄養素が揃っているので、メンタルのためにも積極的に食べていきたいかなと思うしだいです。

 

地味にフルーツ1種類について記事作るの初めてなんですけど、今回はそんなリンゴについてまとめていければと思います。

 

 

リンゴの優秀ポイントは?

りんごが体に良いと言われるポイントはいくつかあるものの、主なところは

 

 

といったところかと。

 

特に最初の3つはメンタルヘルスには重要な部分なので、この辺を詳しくお話できればと思います。

 

 

食物繊維が多い

メンタルヘルスには腸内環境が大切ということで、個人的に一番推していきたいのが食物繊維の豊富さであります。リンゴはフルーツにしては食物繊維が多く含まれておりまして、100kcalあたりの食物繊維は約4.7g

 

この数値は他の食品と比べてみると

 

  • バナナ 1.1g
  • ブルーベリー4.2 g
  • さつまいも 3.5g
  • ごぼう 8.7g
  • レタス 9.2g

 

といった感じ。(どれも100kcalあたり)

 

野菜までとはいかないものの、フルーツや糖質の中では食物繊維が多くて大変よろしい感じですね。(`・ω・´)

 

 

ポリフェノールが良い!

「りんごに含まれるポリフェノールが体にいい」!という話は有名なのですが、ポリフェノール抗酸化作用メンタルヘルスには大変ありがたいものになっております。(p)

 

りんごに含まれるポリフェノールを細かく見ていくと、

 

 

あたりが含まれております。

 

ケセルチンは抗うつ作用があったり、緑茶に豊富なカテキン抗酸化作用が強いので、メンタルヘルス的にも嬉しいポイントですね。(p)(p)

 

 

糖質だけど血糖値が上がりにくい

リンゴはGI値が低く、血糖値が上がりにくいというのも、メンタルヘルス的にはうれしいところ。

 

ちなみにGI値というのは、食品を食べた時の血糖値の上がり具合のことなのですが。GI値が高い食品ばかり食べていると、血糖値の急変動で糖尿病になりやすくなったり、気分が悪くなりやすいことがわかっております。

 

他の食品のGI値

 

  • 白米:76〜92
  • 玄米:48〜62
  • バナナ:47〜62

 

といった感じなのですが、対してりんごは29〜44とかなり低め。(p)

 

血糖値が上がりにくいのは、食物繊維とポリフェノールが糖の吸収を穏やかにしてくれるそうですね。(p)

 

糖質の懸念点は血糖値の上がりやすいところなのですが、これをクリアしてくれてるとなると、なかなか質の良い糖質なのかなと思います。

 

 

ビタミンCとカリウムがそこそこ取れる

特別豊富に含まれているわけではないものの、ビタミンCとカリウムが取れるのは嬉しいところかと。

 

ビタミンCは風邪の予防にならないという話がありはするものの、コラーゲンの合成やホルモンの生成、酸化ストレスを抑えてくれる役割もありますし、カリウムは塩分の排出を促して血圧を下げてくれたり、むくみの予防に使えるのでこれもありがたいですね。(p)(p)

 

 

心臓病を防いで、体重を減らしてくれそうだ

りんごのメリットを4つ見てきましたが、ではそんなメリットが身体にどんな影響をもたらしてくれているのか?」ところも見ていきたいと思います。

 

理論的なところではなく、結果はどうなのかというところですね。

 

 

心臓病の予防になりそう!

「リンゴは心臓病の予防になる!」という話は結構有力な話でして、

 

  • フィンランドの研究:5133人の男性と女性を対象とした観察研究では1日あたり54グラム(約4分の1個)以上摂取したグループはほとんど食べないグループと比べて、心臓病で死亡するリスクが31%低かった。また男女別で見ると女性で43%、男性で19%低下した。(p)

 

とのこと。心臓病の予防になるとなれば、1日1個は食べておきたいですな。

 

ダイエットの役に立ちそう

ダイエットにも役立つのも嬉しいポイントかと。

 

30〜50代の女性を対象とした研究では、リンゴを1日3個食べるように指示されたグループは体重が約1.2kg減少したとのこと。4週間で緩やかに体重が落ちている印象ですね。(95%信頼区間= 0.44〜1.85)(p)

 

いちおう体重の減少ポイントとしては、

 

 

といったところでしょうか。

 

リンゴの満腹度はパンの2倍!なんていう研究もあるので、どうやら1日のカロリー摂取量が自然と減ってるのが貢献ポイントかと。

 

ただ注意点としては、いつもの食事に追加でリンゴを食べる場合はダイエット効果が得られないといったところでしょうか。あくまでも白米の代わりにリンゴにしとくみたいなスタンスが大事っぽいですね。

 

 

糖尿病の予防になるかも

血糖値の上がり方が緩やかということで、糖尿病の予防になるとも言われております。

 

38,018人の女性を8年間追跡した観察研究では、リンゴを1日1個以上摂取したグループは、消費しなかったグループと比較すると、2型糖尿病のリスクが28%低かったみたいですね。(RR = 0.72、95%CI:0.56、0.92、p = 0.006)

 

完全な予防になるかはまだわからないものの、食べる価値は十分ありといったところでしょうか。

 

 

人によってはお腹を壊しちゃうかも

ここまではメリットばかりになってしまったので、悪い部分も書いておこうかと。どんな食品にもデメリットはつきものですからね。

 

かといってりんごのデメリットはそこまで報告がないのですが、過敏性腸症候群(IBS)の人の場合は腹痛を引き起こす可能性があるので注意しておきたいところです。

 

リンゴのような炭水化物(FODMAP)は腸内にガスが発生しやすいので、腹痛が起きる場合は避けなくてはいけなかったりします。(p)

 

ただFODMAPは他にも

 

 

といったいろんな食品に含まれるので、この辺を食べても問題なければ気にせず食べても大丈夫です。

 

 

まとめ

なんかやたらと長く書いてしまいましたが、「1日1個のリンゴで健康に!」といっても過言ではないのかなと。毎日食べるのは飽きちゃいますが、個人的には週に2、3個は食べていきたいかなと思っております。

 

ここでリンゴを食べる時の注意ですが、

 

  • リンゴジュースでは意味ない
  • 皮ごと食べたほうが良い

 

いったポイントは抑えておくといいかと。

 

りんごジュースだと食物繊維ががっつり減っちゃうのと、それに伴って血糖値も上がりやすくなっちゃうので、体にいい部分がかなり削られてしまうわけですね。

 

そして皮を剥かない方がいい理由ですが、皮には果実の57倍のポリフェノールが含まれているので、削ぎ落とさないほうが良さげ。別の研究でもリンゴの皮とリンゴの果実だけを比較したら、皮のほうがコレステロール酸化を抑えてくれていたみたいなので、皮にも結構な栄養素が入っていると考えるとそのままかじりつくのがよさそうであります。(p)(p)

 

ちなみに「リンゴでメンタルが健康に!」なんて研究はありませんが、メンタルヘルスに必要な要素は多く含んでいるので、甘いお菓子とか食べちゃうという方は、是非ともリンゴに置き換えて貰えると良いのではないでしょうか。(`・ω・´)

 

参考文献

(1)https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/j.1467-3010.2010.01822.x