『良いオタク』と『悪いオタク』のラインってどの辺から??みたいなお話です
こんにちは、なすびです。
今回は『オタク』についての話でございます。
「オタクってどんな人間特性があるの?」って話については過去に
っていう話を研究ベースにまとめてまいりました。
個人的には「オタクってかなりナルシストなんじゃない?」という話にはかなりメンタルをえぐられましたが、自分も人種としてはオタクなため自己理解の一環としてこういった内容を調べたくなってしまうんですよね。
まあ個人的な話はさておき、今回は「もうちょっとオタクの生態系への理解を深めたい!」ってことで『良いオタクと悪いオタクの線引きってどの辺から?』っていう話をまとめておこうと思います。「一般人とオタクの線引きってどこから?」って話はよくあるんですけど、オタクの中での線引きについてはあんまりまとまってなかったりしますからね〜。
で、内容としてはいつも通り海外の研究はもちろんのことや精神科医の見解なんかをベースにしつつ、個人的な意見なんかも含めてまとめている感じです。まあエビデンスの質としても高い方ではないんで、あくまでもこういった考え方があるんだな〜、くらいの感覚で捉えて頂ける幸いです。
【オタクの特徴】フィクションへの親和性高さ
ではまず良いオタクと悪いオタクの線引きをする前に「オタクとは何か?」についてある程度定義しておこうと思います。
というのもオタクってマニアや専門家みたいな言い回しでも使われてるためかなりくくりが大きくワードになってるからなんですが、まずジャンルとしては、
- サブカルオタク(アニメ、漫画、映画、アイドルなど)
になります。「魚オタクや神社オタクではないよ〜」ってところで、まあ世間一般的に考えるとオタクと聞いたらこの辺のフィールドで活動するオタクをイメージするんじゃないでしょうか。
でもって、オタクといえば『知識が豊富だったりとそれに関する情報として詳しい人のこと』を刺したりもするんですが、ここではもう少し踏み込んで定義すると、
- フィクションとの親和性が高すぎる人
であります。(P)一例としては「アニメキャラのような架空なものに対して恋愛感情を抱く」といった現象がありますが、要する現実世界よりも架空の世界を魅力を感じたり、架空のキャラにやたらと感情移入しやすいのはオタクの特徴とも言えるわけですね。
※ここでは架空のキャラに恋愛感情を抱くことの良し悪しは置いておきます。
フィクションとの親和性が高いとどうなる?
でもって「フィクションとの親和性が高くキャラクターや作品への感情移入しやすいとどうなるのか?」といえば、
- もっと知りたいという知識が増え、愛着がより強くなっていく
- 自然と時間やお金といった投資が増える
という感じで、1と2の間でループが発生します。しかしながら、これ自体はコンテンツを楽しむために重要なポイントではありますんで、悪いことではなく『良いオタク』の特徴であるといえます。
しかしながらフィクションとの親和性か高すぎる故に現実とフィクションの区別ができなくなったり、キャラや作品に夢中になりすぎて自分のことが客観的に見れなくなることで問題が生じると『悪いオタク』になる可能性があります。例えばよくあるのが、
- 愛情の大きさを競い合いマウントの取り合いが始まる:「俺の方がこれだけお金をかけてる!」「僕は昔からこの作品を追いかけてるんだそ!新規が知った口聞くな!」みたいなやつ
- 推しキャラの話をしたいがためにやたらと会話を遮り嫌われる:「そんなことより、〇〇ちゃんの新曲がさ〜」
- 推しキャラに投資しすぎて自分に対する投資が明らかに少ない:不健康な生活、不清潔になりがち、貯金切り崩しすぎて精神的な余裕がなくなる
- 架空のキャラクターと現実の自分を比較してやたらと凹む:「〇〇はすぐに成長したのに、自分にはどうして出来ないんだ、、、」
といったところですね。
純粋に作品が好きなのは『良いオタク』と言えるかもしれませんが、好きが嫉妬に変わることで他人を不快にさせるような言動を放ったり、キャラクターやゲームに対しての投資額が自分の意思でコントロール出来ず、使った金額を酷く後悔してる場合は『悪いオタク』としてカテゴリーされると言えるんじゃないでしょうか。
また架空のキャラクターに理想を抱きすぎて現状の自分と比較しすぎてしまったり、キャラクターの綺麗な部分だけを見て『完璧主義』になっていくのはメンタルのためにも出来るだけ避けたいところであります。
オタクがフィクションにハマるのは人間関係に問題があるからでは?
『悪いオタク』の線引きとして「人間関係に支障を与えるかどうか」っていうポイントに触れたんですが、ここで興味深いデータを一つ。
これはオハイオ州立大学の研究になりまして、1,039人の男女を対象にオンラインアンケートを調査をしたタイプの研究なんですが、まず結論をまとめるとこんな感じ。(P)
- 他人とのコミュニケーションが苦手な人ほど、フィクションにのめり込んでいく
で、この辺についてもうちょっと詳しくまとめると、
- 親密な人間関係が好きすぎる人ほどフィクションの世界観にハマりやすい傾向があった
- 親密な人間関係を築くのが苦手なのに親密な人間関係が好きすぎる人ほどフィクションの世界観に最もハマりやすい傾向があった
とのこと。
この辺は研究者曰く、
映画やテレビドラマは自身の問題を理解する手段になっているだけでなく、現実の生活では築けない親密な人間関係を満たす代替機能を果たしている。
とのことでして、要するに理想の人間関係と現実の人間関係のギャップを埋めたいという欲求によってフィクションの世界にのめり込んでいくんのではないかと。
オタクの特徴として何かと内気だったり、神経症傾向があったりとコミュニケーションを苦手とする側面がありますが、そういった人間関係を作るのが苦手な人たちが自然とフィクション作品に集結するのかもしれません。
※ちなみにで親密な人間関係が苦手で、親密な人間関係も好きではないって人はフィクションにハマりにくく、キャラクターへの感情移入もそこまでしない傾向にあったんだそう。
「人間関係の悪化」⇄「フィクションにのめり込む」のループはかなりまずい、、、
で、今までの話をふまえると『このループに陥ってしまうとかなりまずいんじゃない?』っというのが、
フィクションにハマりすぎて『悪いオタク』を代表するような言動が増加し、人間関係に問題が生じる
↑↓
そんな人間関係によるフラストレーションを払拭しようとしてさらにフィクションにめり込む
というループです。
「オタクはナルシスト傾向が強い!」って話と絡めても、人から好かれたいのに好かれなくなっていきフィクションにのめり込むループは十分にありえるんですが、自分の言動に問題があることに全く気がついてない場合はかなり悲惨なことになりそうです。
逆にいえば、 こういったフィクションとコミュニケーションエラーの悪循環に陥らないだけでも『良いオタク』という線引きにはなりそうですね。
まとめ
ということで、オタクの特徴ということで長々と書いてきましたが、基本的に『良いオタク』と『悪いオタク』の線引きはかなり難しいため一概には言えません。
が、根本的なところを見ると、
- 人間関係に問題が生じてるかどうか
- 結果的に自分が苦しい思いをしてないか
あたりで線引きするのは、いろんな記事でも一致してる部分なので参考にはなるんじゃないかなと。
まあガチめなオタクの方だと「そのキャラが好きすぎてコスプレする」とか「架空のキャラクターに恋する」やその他もろもろありますが、人間関係に問題が生じてなかったり、自分が虚しい気分になっていないなど、現実とフィクションの区別がついてれば愛情の形としては『良いオタク』ではあるのかなと思います。
ちなみに「オタクの妄想で幸福度が上がる!」って研究も、あれは現実とフィクションの区別がしっかり出来ている場合の話なので、この辺は肝に銘じておきたいところですね。
これからも程よいオタク生活を楽しんで行きたいぜ、、、( ˙꒳˙ )