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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

オタクはナルシスト傾向が強い!という観察研究にメンタルがエグられた、、、というお話


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こんにちは、なすびです。( ˙꒳​˙ )

 

前回「オタクは妄想で幸福度が上がるぞ〜」っていう研究を紹介したと思うんですけど、、今回は「オタクってナルシストなのでは?」という研究がなかなか興味深い内容だったのでまとめておこうと思います。

 

ただ内容的にはオタクが結構ひどい扱いになっている感じなので、繊細な人はあまり読まない方がいいかもしれません、、、。自分もタイプ的には確実にオタクなので、タイトルだけでも割とメンタルへのダメージがありますし、中身を見ても中々メンタルがえぐられたので、メンタルに自信のある方は読んでみてください笑

 

 

 

ナルシストはオタクコンテンツを好む!!

これは2015年にアメリカのジョージア大学が発表した論文になりまして、「オタクコンテンツを好む人ってどんな人なの?」ということを調べてくれたもの。研究のデザインとしては7つの観察研究(N = 2354)を元に、オタクとナルシシズム、IQ(知性レベル)、ビッグファイブ(性格特性)、うつ病といった関連を調べてくれてまして、ナルシズムの割り出すときはメタ分析もしてくれてます。(p)

 

まず初めに「この研究におけるオタクってなんなのか?」ということについて、軽く触れておくと

オタクは並外れた決意と献身によって、トピックに関する専門知識を養う熱狂者

と定義されています。要は知識を極める人であれば科学でもエンジニアでも当てはまるわけなんですが、ここではアニメやマンガ、ゲーム、コスプレのようなものを好きな人たちをオタクとして扱ってます。この辺は二次元オタクと言えば話が早いでしょうか。

 

でもってそんなオタクの生態のようなものを調べてくれたわけなんですが、とりあえず大きめな結果を見ていくと、

 

  • ナルシストはオタクコンテンツを好む傾向にある!【r = 0.24、95%CI:0.19 〜 0.29】

 

とのことでして、これらは年齢、性別、教育レベルを調整しても効果が残ったそうで、ナルシストとオタクに関してはそこそこ関連がありそうな感じです。

 

でもってこのメカニズム的なところがなかなか酷い言われようでして、

ナルシシズムというのは壮大な自己感覚持っていて、そんな自己感覚が崩れそうな現実に直面したときにその自己感覚を維持しようと努力する人格特性の1つです。

〈中略〉

ナルシストというのは自己感覚と現実との不一致に対して、大きな不快感が伴います。不快感を解決する方法の1つがファンタジーの世界に移行することで、それは現実の世界では不可能かもしれない壮大な自己感覚を与えてくれます。

〈中略〉

したがって自己陶酔的な人は、現実の世界では得ることができない賞賛をファンタジーの世界に目を向けることで簡単に入手しようとする可能性があります。

とのこと。要は自分が現実世界で満たしたくても満たされない欲求や理想的な自分をアニメやゲームのようなオタクコンテンツで満たすことで現実逃避を図ってる可能性がある!って事ですね。別の研究だと人は自尊心のためソーシャルゲームにお金を使いまくる!なんて話もあるんですけど、これもナルシシズム現実逃避の一貫だったりするんですかね、、、。

 

またこの辺はナルシシズムに加えて、空想的傾向が強い人ほど、オタクコンテンツにハマりやすい傾向もあったんだそうです。自分も空想的な思考タイプの持ち主ではあるので、当てはまる可能性は高いような気がします、、、。

 

 

 

その他オタクの3つの特徴

でもってナルシスト傾向以外にも関係ありそうだったポイントを見ていきましょう。

 

オタクはうつ病傾向が高いかも

この研究だと「オタクはうつ病傾向が高いぞ〜」なんて話でもあるんですけど、研究者いわく、

オタクのコンテンツは気分の不快感からの逃れるといった感情を調整する機能を果たす可能性があるため、うつ病の人にとって魅力的なものになる可能性があります。

とのことで、ちょっとしたストレスからの現実逃避と理由に関してはナルシシズムのところと少し似ている感じです。ただオタクコンテンツが好きだからうつ病になりやすいのか、それともオタクコンテンツがうつ病の人を引きつけるのかという因果関係までは詳しくはわかってはない感じです。

 

オタクは知性が高いわけでもなさそう、創造性がもしかしたら高い?

またオタクは創造性が高い人が多く、知性はそこまで高くないのではないか?という話もありまして、研究者いわく

オタクはアイデアを出すような行動や創造性に対して前向きな態度にも関連していました。しかし一方で結晶性知能との間に負の関係を示しました。これはオタクは非オタクよりも知的であるという一般論とは一致していません。全体的にオタクは知的能力を欠いている可能性があり、創造的に才能がある場合があります。

とのこと。結晶性知能というのは学校教育とか職場のような人生経験によって養われる知能(語学能力とか)のことなんですけど、意外にもオタクだからといって結晶性知能が高いわけでもないとのこと。「オタクは知性の塊だ!」というイメージがなんとなくありますけど、この辺は意外ですね。

 

またこの研究では創造性に関しては何かテストのようなもので創造性レベル(クリエイティビティ)を測ったわけではないんですけど、空想からアイデアに発展させるようなことを好む傾向にあるため、創造性が高い可能性もあるんだとか。これまではマイナスな側面が目立ってましたけど、これはオタクの良いポイントなのではないでしょうか。

 

オタクは神経症傾向、統合失調症傾向が強い

またビッグファイブのような性格診断によれば、オタクは神経症傾向が強く、統合失調症のような精神疾患の傾向も強いんだそう。神経症傾向っていうのは、気分が落ち込みやすかったり、情緒が不安定な傾向にある性格特性のことなんですけど、この辺は先のうつ病傾向と関係がありそうな感じですね。

 

また統合失調症の傾向も強かったとのことなんですけど、この辺は創造性が高い人は統合失調症のような精神疾患になりやすいなんて話もあるので、ありえない話ではなさそうかなーと思う次第です。まあそこまで因果関係が明確ではないので断言はできないんですけど、オタクは創造性が高いが故に気分も不安定になりやすいから、メンタル管理が重要なんだな〜くらいに思ってもらえると良いのではないでしょうか。

 

まとめ

なんだかオタクがディスられる感じの研究には感じましたが、いかんせん観察研究というのもありますし、フットボールのようなコンテンツのオタクと比べてどうなのか?といった比較をおこなってるわけではないので、これが二次元のオタクコンテンツならではの現象なのかはイマイチわからない感じではあります。

 

まあオタクとナルシストの関係は強そうなので押さえておきたいところではありますし、全体的に気分が不安定になりやすい傾向も出ているので自分はオタクだ!と思う方はメンタル管理に気を使ってあげるとよろしいのではないでしょうか。(`・ω・´)