感染症の拡大は僕たちが牛肉を食べ過ぎてるのが原因かもしれない、、、という知見のお話です。
こんにちは、なすびです。
今回はめずらしい『地球温暖化』についてのお話でございます。
扱うテーマとしては突然どうした?って感じだと思うんですけど、以前例の感染症は大気中のPM2.5が多い地域で悪化しやすい!みたいな話を書いた故に、どうも地球の環境問題が今回の感染症に発展してるんじゃないか?っていう話もあったりするんですね。
で、この話は去年アメリカでベストセラーになった『地球に住めなくなる日』っていう本でも触れてたりするんですが、どうやら地球温暖化が進んで地球の気温が上昇することで、微生物の生態系なんか変わっていくという話なんですよ。
もうちょい噛み砕くと、気温の上昇で南極の氷に閉じ込められていた未知のウイルスが放たれたり、既存のウイルスが変容して全く新しいものに生まれ変わることで、新たな感染症を呼んだりする可能性が否定できない!ってことなんですが、地球温暖化による気候変動は病気などの側面に深刻な影響があるんですね。
でもって、今回ですが『地球温暖化の悪化は我々が牛肉を食べすぎてるからだ』というメッセージを感じる論文がなかなか興味深い内容だったので、まとめておこうと思います。(P)
地球温暖化が進むと家畜からのメタン排出量が52%増えるかも
これは2020年にワシントン大学が発表したレビュー論文になるのですが、まずは研究の背景から見ていきますと、
気候変動が感染症の分布と重症度に及ぼす影響は広く認識されていますが、逆に、感染性病原体が気候変動にどのように寄与するかは、めったに考慮されません。
とのこと。
昔から牛や羊といった反芻動物が発生させるメタンガスが地球温暖化を促進してる!って話はあるんですが、この研究チームの興味深い主張は動物が放つメタンガスで地球温暖化が進行するのはもちろんだが、温暖化の進行によって、牛や羊が発生させるメタンガスの量が増える!っていうところなんですよ。
これがどういうメカニズムなのか?というと、
- 地球温暖化による気温や気候の変化によって微生物の生態系が変化
- 動物の体内入る微生物の変化することで、動物の体内でおこなわれる生理作用なども変化する
ってことで、先の話で言えば未知のウイルスや既存のウイルスのせいで変な病気にかかったりと、腸内環境の変化で生理作用にも悪影響があるかもしれないということなんですね。
で、実際に感染症にかかった動物たちに関しては
- 感染してない羊は感染してる羊に比べてメタンの生成量が少なく、感染している子羊の方が1kgあたりの餌から作るメタンの量が33%高い
- 無症候性乳房炎は感染してる牛は感染してない牛と比較して、牛乳1 kg生産あたりのメタン排出量が最大8%増加させる
ということで、ウイルスに感染することで温暖化の原因になるメタンガスの量が増えると。そして病気になってしまうと出荷までの日数が遅れることによって、さらにメタンガスの排出してる時間も長くなってしまうだそうな。
そしてさらに畳み掛けるように、家畜の生産量は世界全体で見ると年間2.4%増え続けていることもあり、
- 2050年くらいには今までのメタンガス排出量にくらべて82%ほど増加してる可能性がある
んだそう。ちなみにメタンガスはCO 2と比べて地球温暖化を28〜36倍悪化させる効果があるので、長期的にみるとシャレにならないんですな。
研究者曰く
反芻家畜は、世界のメタン排出量の大きな要因となっている。感染症は家畜生産に伴うメタン排出量を増加させることで、これらの寄与を悪化させる可能性がある。多くの感染症が蔓延していることから『気候ー家畜ー疫病』の悪循環が発生していることが危惧されています。
とのこと。
以前メディアで16歳の少女グレタさんによる環境問題の演説が話題になりましたが、そのうちの1つとして『環境のために肉を食べない方が良い』みたいな発言はこういった理由があるんですね。(P)
今回の話に限っては、地球温暖化のせいでより牛といった家畜が生み出すメタンの排出量が増える!っていう逆の考え方なんですが、まぁこの話を見ると牛肉とか牛乳を必要以上に食べようとしないほうがいいのかなと思いますね。そう考えると動物性のタンパク質をとらないビーガンの人達はある意味地球の味方といっても過言ではないかもな〜。
まあタンパク質はとり肉か魚の方が健康的な利点も大きいことを考えると個人的には牛肉は控えても良いかなとは思うんですが、カフェラテ好きとして牛乳を控えるのはちと辛いかもしれぬ、、、。(_ _)