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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

【ビタミンD】日光浴ってガラス越しでも良いの?日焼け止めはビタミンDを作る邪魔をしない?

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こんにちは、なすびです。

 

今回は『ビタミンD』に関して2つほど、ご質問にお答えしていこうと思います。

 

ビタミンDは日光浴によって作られるとおっしゃってましたが、窓から差し込む日光でも意味はあるのでしょうか?

 

日焼け止めは紫外線の吸収も阻害しますよね?この時ビタミンDの生成も阻害したりしないんですか?

 

「ビタミンDがいかに重要か!」って話は過去に何度かさせてもらってるんですが、確かにこの辺はちゃんと調べたことなかったな〜と思いましたので、今回改めてまとめておこうと思います。

 

 

 

ガラスを挟むとビタミンDの生成がしにくくなる

まず「ガラス越しの日光浴は意味があるのか?」ってところなんですが、結論から申し上げるとビタミンDの生成においては意味がなさそうな感じです。

 

で、その理屈を説明するためにはまず「紫外線には3つの種類がある!」っていうところからなんですけど、

 

 

  • UVA(315~400nm):肌へのダメージが大きくシミやシワ、皮膚ガンなどの原因になる。波長が長く紫外線が皮膚の奥の方まで届く
  • UVB(280~315nm):日焼けとかシミを引き起こす一方で、ビタミンDを生み出す紫外線。波長が短いのでそこまで皮膚の奥深くには届かない
  • UVC(280nm未満):オゾン層でブロックされて地上まで届かないので、特に考えなくて良いやつ

 

 

といった特徴があったりします。

 

まあ「UVにはAとBとCがあるんだな〜」って覚えてもらえれば良いんですが、今回の質問で言えば『ビタミンDを生み出すUVBがガラスを通すとどうなるの?』っていうところですね。

 

 

でもってその辺の影響を調べた研究によれば、

 

  • ガラスはUVBの大半を遮断する!!

 

ということで、ビタミンDの生成に必要な紫外線はガラス通すとかなりの割合でカットされちゃうんだそうな。(P)(P)

 

ビタミンDの研究で有名なボストン大学医学部の教授であるマイケル・ホリック博士によると

冬でも夏でも、窓の前に座っていてもビタミンDを作り出すことはほとんどありません。

とのことで、ビタミンDを生成する上ではガラス越しの日光浴は意味ない可能性が高いと言えそうですね。(P)

 

ちなみにシワとかシミの原因になる紫外線(UVA)は窓ガラスをガンガン通ってきますんで、ガラス越しだからといって紫外線対策しなくても良いわけではない!というポイントには注意が必要です。

 

 

 

ある条件を満たせば、日焼け止めでビタミンDの生成は阻害されない

『次は日焼け止めがビタミンDの生成を邪魔しないの?』っていう話なんですが、これに関しては2018年の研究が参考に話を進めていこうと思います。(P)

 

これは79人のポーランド人を対象を対象にした研究なんですが、参加者には日差しの強いリゾート地において、以下の4つのグループに分けて実験をおこなってます。

 

  • 高PFの日焼け止めグループ:SPF15 かつ高いPFの日焼け止めを午前、昼、午後に塗る
  • 低PFの日焼け止めグループ:SPF15 かつ低いPFの日焼け止めを午前、昼、午後に塗る
  • 各自にお任せグループ:自分が持参した日焼け止めを好きなタイミング、好きな時間で塗る
  • ノンホリデーグループ:上記のグループとことなり、比較的日差しの弱いリゾート地で行動するグループ

 

ちなみにPFはUVAのブロック率を表すもので、SPFはUVBのブロック率を表すものなんですが、ここではUVAブロック率の高さがビタミンDの生成にどんな影響を与えてるのか見てくれてます。

 

1週間の実験にわたって、参加者の肌の露出面積や日にあたってる時間を30分ごとに記録したり、血中のビタミンD濃度をチェックするという手の込んだ研究なんですが、そんな結果はというと、

 

 

  • どのグループも同じくらい紫外線はブロックできている
  • 高PFの日焼け止めは低PFの日焼け止めよりもUVBの透過率20%高い
  • 血中のビタミンD濃度は低PFのグループより高PFの日焼け止めグループのほうが増加してた

 

 

とのこと。

 

日焼け止めでいったら、低PFよりも高PFの方がビタミンDをうまいこと作ってくれるみたいで、肌に塗る量としても高PFを厚めに塗っても大丈夫そうな感じでした。

 

ただちょっと気になるポイントがSPFの数値を上げた場合ビタミンDの生成にどのような影響が出るのかわからないところなんですが、先の話にもあった通り、ビタミンDの生成はUVBの方に影響されるんでそれをブロックするSPFの数値を上げるとビタミンDの生成に悪影響が出る可能性もあるんですね。

 

また一般的な日焼け止めとしてはSPF30くらいがベターな感じなので、夏とかだとSPF15は心細いという部分もあったり。なのでこの辺はあくまでも30分くらいの日光浴においては高いPFかつSPF15〜20を使ってビタミンDを作りつつ、紫外線の悪影響を最小限に抑えるイメージをもって使ってもらえると良さそうです。

 

1時間を超える日光浴となるとビタミンDの生産より紫外線のダメージが心配になってくるのでSPF30以上のものを使用してもらえるといいと思います。(ちょっと細かいですが、、、)

 

もう一つ付け加えるとすればPFは高い方が良さそうなんですが『そもそもみんな日焼け止めを正しく塗れてない!!』みたいな問題もあるので、この辺は汗で落ちたらまめに塗り直したり、ムラがないように塗るといったポイントも抑えてもらえると幸いです。

 

なんかビタミンDの話というよりは、紫外線の話になってしまったような気がしますね、、、笑