ストレスに強くなるためには『価値』を定めるの大事!というACTの話【その2】
こんにちは、なすびです。( ˙꒳˙ )
今回は久しぶりに『ACT』について書いていこうと思います。さらっと復習しますと『ACT』というのはストレスに柔軟なメンタルを作るために6つのポイントを意識するといった感じの心理療法のことになりまして、当ブログでは過去に
といったポイントはまとめて参りました。
でもって今回はまた改めて『価値』の明確化について話を書いていこうと思うのですが、いかんせん前回の話だけだと「むずかしい!」「合ってるのかよくわかんねえ!」というお声がありましたので、今回はもうちょっと軽い内容で書いて行こうと思います。
自分はどうも内容を詰めすぎてしまうんで、さすがに今回は気をつけます、、、。(´ω`)トホホ…
自分の『価値』を判断する、7つのフレームワーク
まずは改めて『価値』を明確にすることで、ストレスに柔軟になれる理由についても復習しておきましょう。(p)
- 重要な選択肢に迷いにくい(人生の方向性がブレない、先延ばしも減る)
- 他人との比較も気になりにくい(金があるのは羨ましいけど、自分にとって大事なのはやっぱり自由な時間だな)
- 結果的に自分が心から望む行動を取りやすくなるので、幸福感も得られやすい
このようなポイントから、『価値』を明確にすることでメンタルにいい影響を与えてくれると考えられております。
例えば「漫画家になりたい!」という夢があったのに、運悪く叶わなかったとしましょう。
ここでもし「漫画になりたい」という思いが、「自分で0から1を生み出したい」というクリエイティブな『価値』に基づいているのであれば、漫画家になれなかったとしても、YouTubeで動画を編集しアップロードまでやる、また彫刻家といったアート作品をつくるといった別の行動でも、幸福度を高めていける可能性があるわけですね。
もちろん夢に破れ落ち込むことは間違いありませんが、次に自分がどのようにして人生を歩んでいくか?という方向性がある程度決まっているので、立ち直るまでの時間が通常と比べて早いわけです。
そんな『価値』を明確にしてあげるためのワークやポイントについては前回ご紹介したものの、いかんせん内容が重いということで今回はもう少しイメージがしやすいワークをご用意いたしました。
とりあえず代表的な質問を7つリストにしてますので、答えやすいものを紙やペンもしくはスマホのメモ帳などで考えてみてください。
- あなたは何をするのが好きですか?
- 幼い時はどんな未来を想像してましたか?
- あなたが尊敬する人は誰ですか?誰のどんな行動に感動しましたか?またその人たちのどんなところに憧れを感じますか?
- 他人の行為であなたが賛成できないこと、好きになれないことはなんですか?あなたがその人の立場にいたら、どんな違った行動をとりますか?
- もし使え切れないほどのお金を手に入れて、理想の仕事につき、誰からも尊敬されているとしましょう。毎日の生活が幸福で満ちている時、私はどのように行動するだろうか?自分や他者との関わりはどう変わるだろうか?
- あなたにとって本当に重要なこと、大切にしていきたいことはありますか?今あなたの人生に、生きる意味や目的を与えてくれているものはありますか?
- あなたは人としてどんな強みを持っていますか?また新たにどんな強みや能力を伸ばしていきたいですか?どうやってそれを伸ばしていきたいですか?
これらは基本的にあなたの『価値』をわかりやすくするような、もしくは『価値』のヒントを見つける質問なります。特に5番のように自分が満たしたいことを全て満たした上での行動は、その人の価値観に深く関わっている行動である可能性は高いので注目して見てください。
どんなものが『価値』になるの?
「自分の望むことで考えてみたけど、これって価値なのかな?」という方もいらっしゃると思うので、ここでいくつか例を見ていきましょう。
左の列が『価値』にならないもの、右の列が『価値』になるもので、これらは何が違うのか?ということについて見ていきましょう。
まず価値にならないもの特徴を見ていくと、
- 将来的に達成できるかわからないもの(豪邸に住みたい、結婚したい)
- 自分でコントロールできないもの(人を笑顔にしたい、人から尊敬されたい)
- 継続的に行うことができない(5kg痩せた後はどうする?)
というところです。価値になるものについてはこの逆が成り立ちます。
このように『価値』は行動そのものではなく、あくまでも行動を方向づけるコンパスのようなものです。例えばパートナーを愛し続けた過程に結婚に行き着くかもしれないけど、次は子供を愛する、そのうち飼うペットを愛する、結婚は出来なかったにしても何か作品を愛する、といった具合に明確なゴールが存在しないわけです。
なので自分の出した『価値』らしきものが結婚する、5kg痩せるといったゴールや目的になってしまってないかチェックしてみてください。
やりたいことが、アイスを食べたい、野球がしたい、ゲームがしたい、みたいな場合は?
でもって自分が大切にしたい『価値』を考えたときに「○○がしたい」と言ったワードが出てくるかもしれません。
これらは達成は出来るし、自分が好きなタイミングで出来るし、継続的に行うことが可能なので一見『価値』に当てはまりそうですが、行動の性質ではないので『価値』にはなりません。つまり「なんで野球がしたいのか?」というもっと根本的なところまで考える必要があるわけですね。
といってもかなり分かりにくいと思うので、『価値』ついて更に掘り下げるワードを使ってみましょう。
- 「どのように〇〇したいですか?」:あなたはどのように野球がしたいのか?(一生懸命取り組む、フェアでありたい)
- 「〇〇するとき、どんな人間的な性質、強みを示したいですか?」:試合の間でどんな能力を発揮したいか?(集中力、競走意識)
- 「〇〇するとき、どのように振る舞いたいか?」:仲間との連携がうまくいくようにサポートがしたい、チームが良い方向に進むようにリードしていきたい
と言った感じで、もう一度深堀をしてみてください。
またやりたいことが「アイスを食べたい」にしても、「誰かと一緒に?それとも1人なのか?」、また「あまり体に良くないと分かっているけど、自分の欲に正直でありたい!」という『価値』が眠っているケースもありますので、違う視点で考えてみると良いでしょう。
『価値』に関する、その他の注意点
出来るだけ具体的なものにする!
『価値』が抽象的すぎる場合は、もう少し具体的なものにしてみましょう。
例:
- ✖️良い母親になりたい
- ○愛情を与え、子供を支えてあげられる母親でありたい
まず良い母親であるかは相手(子供)が決めることになるので、自分がなれるかどうかを決めることは出来ません。
しかしながら「良い母親とはなんなのか?」ともう少し考えてみると、愛情を与える、子供をサポートするようなことであれば自分の意思で行動を起こすことが出来るので、この場合は『価値』になります。
相手の反応のように、コントロールできないものは『価値』には向かない
素晴らしい『価値』にも関わらず、メンタルの観点からあまり適して無いものもあります。
例:
- ✖️人を笑顔にしたい
- ○人を笑顔にするような行動が出来るように心がけたい
人を笑顔にしたいという『価値』は大変立派なものだと思いますが、これを『価値』にするのはあまりオススメできません。
なぜなら「人を笑顔にできなかった」という相手の反応一つで「自分には価値がないのではないか、、、」という精神的なダメージを負ってしまったり、自分の軸がぶれてしまう可能性があるからです。
相手を笑顔にできるかどうかは、その日の相手の気分といったように自分ではどうにもならないような要因が絡んでいる場合があるので、これは自分ではコントロールが出来ません。
なのでここは相手の反応がどうであれ、自分が思う人が笑顔になりそうな行動を出来るだけ心がけてみたり、そのために必要な知識を学ぶといったようなコントロールが可能な『価値』にしてもらえるとより良いかと思います。
まとめ
「今回は簡単に!」とは言ったものの、またボリューミーな感じになってしまったかもしれませんが、『価値』を明確にする上でのポイントはもう少しあるので合わせて前回の記事も参考にしてみてください。今回は書けなかった重要なポイントもいくつか書いてます。
そして今回で、「自分の『価値』っぽいものが見つかったかもしれない!」という方もいれば、「これが自分の『価値』なのだろうか?」疑心暗鬼な方もいらっしゃるかと思ますが問題ありません。
もちろん『ACT』は価値を明確にするだけでなく、この価値観に沿った行動を増やしていくことが最終的な目標なので、『価値』は行動が伴ってより明確なものになっていきます。
この辺は『行動活性化療法』や『ジョブ・クラフティング』がかなり近いので、自分の『価値』に沿った行動を増やすにどうすればいいのか?という計画を立ててもらえるとよりグッドでございます。
なんだかまた詰め込みすぎた気がします、、、。m(__)m