自分に自信が持てないのって、シンプルに考えすぎなんじゃない?という心理研究の話
こんにちは、なすびです。( ˙꒳˙ )
「自分に自信が欲しい!」という人はかなり多いかと思いますが、何せ自分もその1人。
誰かに対して堂々と意見をしたり、自分の言ってることのほうが正しい!といったオフェンス力が欲しいと思いつつも、どうしても自分に間違ってるところがあるかもしれない、、、と弱気になってしまうことが度々あるわけですね。
何だか辛いな〜という個人的な話はさておき、今回は『自分に自信が持てないのって、シンプルに考えすぎなんじゃない?』という話が面白かったので、まとめておこうと思います。
「自信 = エピソードの思い出しやすさ」
これは1990年代前半にドイツのノーバート・シュバルツ博士がおこなった面白い研究なんですけど、まずは参加者に以下のような質問について考えてもらいます。(1)
- ここ最近で意見を強く主張したエピソードについて、6つ考えてみてもらう
- 自分がどのくらい自己主張が強い人間なのか?ということについて自己評価をしてもらう
と言った感じ。「そういえば、夫にゴミの捨て方注意したな」、「会議で反対意見ばかり言ってたな」といったエピソードを思い出してもらった上で、自分が自己主張が強い人間なのかについて考えてもらったということですな。
でもって別のグループにはそんなエピソードを12個考えるように指示しまして、再び自己評価をしてもらいます。つまり6個考えるグループと12個のグループで自己評価にどんな影響が出るのか?を調べたわけなのですが、そんな結果はというと、
- 12個考えるグループは6個のグループにくらべて、自分は自己主張が弱いと判断した
ということで、普通はエピソードが沢山思いついた方が自己主張が強い!ってなりそうですけど、以外にも逆の結果が出たわけですね。
でもって面白いことに、更に別のグループに自己主張をしなかったエピソードについて12個考えてもらったところ、今度は自分は自己主張が強いと判断したんだそう。
こんな感じで、思い出してもらう数が増えたり、質問の仕方が変わるだけで自分への評価がコロコロ変わるみたいなんですよ。ちょっと面白いですよね。
ちなみに「なんでこのようなことが起こるのか?」ということについてですが
- 多くの数を考えてもらう:「自分が思ってたよりとエピソードないぞ、、、」という感覚が、自分の過小評価につながる
- 少ない数で考えてもらう:エピソードを思い出すことが簡単なので、自分のことを過大評価してしまう
ということみたい。他にも面白い研究事例がいくつかあるんですけど、
- 車の魅力について考えさせる:「この車の良いところについてたくさん考えてください」と指示すると、車に対する魅力が薄れていく
- 授業のアンケート:授業のクオリティは高いですか?ということについて生徒にアンケートを取ると、改善点を多くあげさせるほうが、少ない方に比べて授業の満足度が高いと評価する傾向にある
- 自分の選択:自分の選択が正しい!という根拠を増やせば増やすほど、少ない時に比べて自信が持てなくなる
といったように、簡単に自信がなくなっちゃうケースもあれば、逆に自信に満ち溢れるケースもあるということなんですね。
エピソードが思い出しやすいかそう出ないかで、かなり極端な結果になりやすいってことですね。
自信を持ちたいなら、シンプルに考えすぎるな!そして自信がないことを悪いと思うな!
ということで、自信を持つためにはどうすればいいのか?ということについて、先の研究例で考えますと、
- 自信がなくなるのって、色んなエピソード考慮しすぎてるからでは?
ということになりそう。もちろん様々な視点を考慮して、1つの決断を出すことは慎重な判断をする上で非常に大切なことであるのは間違いありませんが、「自分に何か自信を持ちたい!」という場合はあまり色んなエピソードから判断しない方がいいかと。
ちなみに『ポジティブシンキング』の一貫として、自分に自信を持てたエピソードを考えてみるという方法がありますけど、これも
- 自信を持つためにたくさんのエピソードを上げようとする
- しかしながらたくさん思い出そうとするほど、思い出しにくいと感じ、自分に自信が持てることってそこまでないんじゃないか?と感じる
- 結果、かえって自信がなくなる
なんてことにもなりかねないので、『自信を持つ』にかんしては関しては
- シンプルにあまり考えすぎるな!
ということになりましょう。
まぁ自分も就活の自己PR考えてた時も、たくさんエピソードから自分という人間を見出そうとして、かえって自信がなくなってしまいましたからね、、、。
まぁ自信がない状態っていうのは、「何か行動を起こす妨げにはなる」という点においてはちょっと悪影響がありますけど、いろんな懸念点を考慮できる慎重さ(仕事の計画に支障が出そうなこと、失敗を減らす)として活かせるところがあるので、それを自分自信に向けると良くない方向に働いてしまう!という点は抑えて置くといいかとしれません。
なので個人的には『自信がないことがよくない!』と思いすぎないほうが良いかと思う次第ですね。
ちなみにこのような自信の偏りは
- 気分が落ち込んでいる時(脳に負荷がかかってる時)
- いいことがあってご機嫌な時
なんかでは、自信の偏りが出やすいので抑えておくといいかと。
また研究者いわく、この内容を知っているだけでも自信については偏った判断をしにくくなるみたいなので、この辺は日常的に意識してみるといいでしょう。
とりあえず『自信は持ちすぎず、持たなさすぎず、ないことを悪いと思わなすぎず』ということで、どうぞよろしくお願いします。( ..˘ᵕ˘ .. )
参考文献