【前編】「内向型な人間は、社会に馴染みずらい!」ではどう振る舞えばいいのか?というお話
こんにちは、なすびです。
今回は『内向型人間の時代』という本読んだので、気になったところをまとめていこうと思います。科学的研究から意見を述べている、とてもいい本でした!(`・ω・´)
そもそも内向型、外向型とは?
この本では人間は外向型と内向型といった、2つの種類に分類されるというところから始まります。
まずこの2つについてざっくり書くと
- 外向型:社交的、愛想がいい、行動的
- 内向型:内気、おとなしい、熟考的
みたいな感じでして、パーティに参加するのが楽しいと思えれば外向型、家で本読んだり、1人の方が好きというのであれば内向型な傾向があるというイメージですね。
でもって、世の中にはこのような2種類の気質を持った人たちがいるものの、「この社会に好まれているのは外向型な人だよね」ということについても触れております。まあビジネスにしろ、人好き付き合いにしろ、他人にいい印象を与えるやすい能力を持っているのは、外向型な人間というのもなんとなく想像ができますよね。
では「その対極にいる内向型であること自体が良くないのか?」、「内向型の人間は、無理してでも外向型な人間に生まれ変わらないといけないのか?」ということになるのですが、著者のスーザン・ケインさんは「内向型の人間の能力は過小評価されやすいが、実は重要な能力を持っている」ということを主張しております。個人的にも内向型人間なので、読んでいて励まされましたし、非常にためになりました。
内向型のふりをしている人は多い
まず自分が内向的な人間かをチェックしたいかたは、以下20の質問に○か✖️で答えてみてください。ビックファイブテストのような科学的な根拠はないものの、研究者が内向的な人間の特徴を集めた質問になるので、ある程度参考にはなると思います。
- グループより1対1の対話を好む
- 文章より自分を表現しやすいことが多い
- 一人でいる時間を楽しめる
- 周りの人に比べて、他人の財産や名声や地位にそれほど興味がないようだ
- 内容のない世間話は好きではないが、関心のある話題について深く話し合うのは好きだ
- 聞き上手だと言われる
- 大きなリスクは冒さない
- 邪魔されずに「没頭できる」仕事が好きだ
- 誕生日はごく親しい友ひとりか二人で、あるいは家族だけで祝いたい
- 「物静かだ」「落ち着いている」と言われる
- 仕事や作品が完成するまで、他人に見せたり意見を求めたりしない
- 他人と衝突するのは嫌いだ
- 独力での作業で最大限の実力を発揮する
- 考えてから話す傾向がある
- 外出した活動したあとは、たとえそれが楽しい体験であっても、消耗したと感じる
- かかってきた電話をボイスメールに回すことがある
- もしどちらか選べというなら、忙しすぎる週末より何もすることがない週末を選ぶ
- 一度に複数のことをするのを楽しめない
- 集中するのは簡単だ
- 授業を受けるとき、セミナーよりも講義形式が好きだ
終わったら以下の項目をチェックして終了になります。
- ◯が多いほど内向型
- ✖️が多いほど外向型
- ◯と✖️がほぼ同じ数なら、両向型
ちなみに自分は◯が13個で内向型よりな結果が出たものの、周りの人からは社交的な印象を持たれています。実は僕のように一見外向型に見える人でも、実は内向型な人間は30%〜50%くらいはいるんだそう。思っているより多いわけですね。
では何で世の中には外向的が多く、内向型が少なく感じるのかといいますと、内向的な人が外向型な振りをしているからなんだとか。確かに外向型な人間のほうが社会に受け入れらるのであれば、それは社交的な仮面をかぶって当然ですよね。
内向型な人の特徴
ここでは著書の中で書かれている、内向型な人の特徴について書いていこうと思います。
・デジタルを好む(SNSなど)
内向型な人はパソコンやスマホといった、デジタル媒体を好む傾向にあるとのこと。人前で話すことが苦手でも、動画やブログとかでは自分の意見をガンガン言えたりする傾向があるみたいです。内向型な人でもデジタル世界では外向型になれるということで、情報社会は内向型がアピールするための、より良い舞台になっているわけです。
・1人の時間を好む
これはなんとなく想像がつくかと思いますが、内向型の人は人と接触することがあまり好きではなく、自分だけの時間を普通の人より多く確保したい傾向にあるとのこと。人が嫌いなわけではないものの、パーティーとか、知らない人が集まる飲み会でやたらとエネルギーを消費してしまうみたい。これはすごいわかりますな( ˙-˙ )
・会議で良いところを見せられない?そしてスピーチが苦手?
内向型の人は会議の時、人の反応を気にして喋れないケースが多く、スピーチもあらかじめ準備しないと上手く喋れないことが多いとのこと。これは「単に練習不足なのでは?」と思われがちですが、内向型の人は大量の情報を拾うのが得意な傾向にあるので、それを処理するのに時間がかかってしまうんだとか。喋りたいことはあるのに、「変に思われたらどうしよう」、「前の人なんだか退屈そう」、「喋っていることに筋は通っているだろうか」見たいなところに、頭が回って、言葉を詰まらせやすいということですね。
しかしながら研究的には、発言回数が多さやプレゼンテーションが上手い人ほど有能と見なされる傾向があるので、内向型な人間はこのような場面で過小評価されやすいのが辛いところ。しかしながら、もちろん良いところはありますのでご安心をくださいませ。
・マルチタスクが苦手
内向型はどちらかというと、1つ2つの物事を深く考えることに適しているので、外向型と比べると、2つ以上のものを同時に処理するのが苦手なんだとか。それに対して外向型はたくさんの物事を処理するのが得意とのこと。
・HSPとの関係がある
内向型は「大量の情報を拾いすぎて、処理できない」というところの関連で言えば、エレイン・アーロン教授のHSPと関連があります。ちなみにHSPというのはざっくり言えば「敏感な気質を持った人」のことでして、内向型な人は同時にHSPである場合も多いとのこと。HSPに関しては過去に一度まとめさせていただきましたので、以下を参考にいただければと思います。
そんな内向型の良いところ!
これまでの内容だけ見ていくと「内向型ってあんまり良くない」という印象になりそうですが、著者のスーザン・ケインさんによれば、「内向型の人も素晴らしい能力を持っている」んだとか。
そんな内向型の高い能力というのが、
- 洞察力が高い(分析力や注意深さ)
- 創造性が高い(1つの物事深く考えられる)
- 自制心が強い(欲を抑えられる)
- 道徳心が高い(人を思いやれる)
といったところが優れている傾向にあるとのこと。
でもって、外向型な人比べてどんな違いがあるのかと言いますと、
- 事故や犯罪を犯しにくい
- 良くも悪くも、周りに影響されやすい
- 自分をコントロールするのが上手い
- ミスも少ない
- 社会的な地位、名声のような欲があまりない
- 集中力が高く、物事を継続する力がある
とのことなんですね。
「物事を深く考えてしまい、不安になりやすい」といった短所は、内向型の高い能力が裏目出ていると考えることもできるので、このメリットを知っておくことは社会でうまく振舞っていくためにも非常に役に立つのではないでしょうか。
そして思ったより長くなってしまいそうなので、続きは後編にて。
後編では「内向型ならでは超集中力」、「内向型は自分を見失いやすい」、「内向型が向いている職業は?」というところについて触れていこうと思います。