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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

不安でドキドキしたら、「テンション上がってきた!!」と言い聞かせてみるとうまくいくみたいな話

リアプザイルでストレスに強くなろう!

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「ストレスは捉え方次第で変わるよ」なんて話は

 

 

という感じで書いてきたのですが、「悪いところのいい部分を見つける」という感じで、物事別の方向から見ることをリアプザイル(再評価する)といったりします。これは認知行動療法の基本になっておりまして、メンタルヘルスにも効果的だったりするわけですね。

 

そんなリアプザイルは生活の中でも役に立ちまして、中でも人前で話すことや目上の人とお話しするといったプレッシャーのかかる場面では、緊張を落ち着かせるような行動を取るのではなく「テンションが上がってきた!」と言い聞かせてみるといい、なんて話が面白かったのでまとめていこうかと思います。(`・ω・´)

 

 

不安を興奮と捉えた方がパフォーマンスが上がる!

これは2014年に行われた研究になりまして、約700人の男女を対処に「ストレスの捉え方を変えることでパフォーマンスがどう変わるのか?」を調べたもの。(p)参加者にはカラオケ、スピーチ、数学のテストといったプレッシャーを感じるようなタスクをこなしてもらうわけなのですが、この時に

 

  • とにかく自分を落ち着つかせようとにするグループ
  • 「テンションが上がってきた!」と言い換えてみるグループ

 

に分けて、ストレスの捉え方でパフォーマンスにどんな影響があるのかを調べたそうなんですね。

 

でもって結果は意外にも、

落ち着こうとする人と比べて、「テンション上がってきた!」と考えたグループのほうが、パフォーマンスが高かった!

とのことでして、具体的には

 

  • カラオケの点数が11%高い
  • 数学のテストが22%高い
  • スピーチの評価が11%高い

 

といった感じだったんだそう。

 

深呼吸で落ち着いた方が良さそうなものの、「興奮してきた!」と捉えた方がパフォーマンスによかったみたいなんですよね。

 

 

何で興奮と捉えたほうが良いのか?

なんでこんなこのような違いが出たのかと言いますと、不安と興奮は体の反応が同じだから!なんですって。

 

f:id:nasubi-healthcare:20200122213643p:image ↑同じ↓ f:id:nasubi-healthcare:20200122213638p:image

 

体の反応はどちらとも心拍数が上がって、コルチゾールというホルモンを分泌しているので、違いは緊張の原因になっている物事の捉え方なんだとか。カラダの反応が同じなので、不安のドキドキは興奮のドキドキに変換しやすいみたいなんですよ。でもって「興奮してきた!」と捉えることは、もともとネガティブだったことをポジティブに変換したからだ!と考えられているわけです。たしかに前向きに捉えたほうが、パフォーマンスは上がりそうですよね。

 

ちなみにこのリアプザイルはメタ分析でも扁桃体の活動を調節してくれる働きもあることがわかってたり。ちなみに扁桃体が敏感だと、ちょっとしたストレスにドキドキしてしまうなんてことになるのですが、リアプザイルをしていくことで脳からもよりストレスに強くなれるみたいなんですよ。(p)

 

まあ「落ち着くように意識する」というのは、ある意味不安という感情に反発することにもなるので、シロクマのリバウンド効果みたいに返って不安を意識してしまうみたいなところもあるんでしょうな。

 

かといってネガティブ思考が強い人が「不安を興奮にしなきゃ!」なんて思い込み過ぎても、かえって不安が際立てしまうかもしれませんので、どちらにせよ「不安と興奮は同じなんだ」と知っておくだけでもいいと思います。知っているだけでも安心感につながると思いますし、その上で興味があればやってみるかくらいのスタンスが、個人的にはオススメですね。(`・ω・´)