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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

自分の悪いところにも良いあるんだ!と知っていれば、メンタルが改善してパフォーマンスが上がるかも!というお話

こんにちは、なすびです。

 

今日も心理学的なお話です。

 

テーマ

自分の悪いところの良いところを知っていると、不安減ってパフォーマンスが上がるかも!

 

  • 長所は短所にもなるし、短所は長所にもなる
  • 短所の良いところを知っていると、パフォーマンスが上がる!
  • シルバーライニングリスト

 

 

長所は短所にもなるし、短所は長所にもなる

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就職活動の時に長所と短所をアピールすることがあったのですが、その時に学んだのが「長所は短所」という言葉。これは「自分は突破力があります!」とアピールしたとしても、「なんか謙虚さが足りないじゃないか?」と思われたり、逆に「普段はあまり喋らない」という短所っぽい言葉でも、「しっかり考えてから発言します!」といえば長所に生まれるといったテクニック?みたいなやつです。

 

「長所と短所は実は表裏一体なんだ!」という考え方のことを言うのですが、この考え方は実はメンタルヘルスを保つためにも大切な考え方だったり。心理学では「シルバーライニング理論」と言われておりまして、ざっくり説明すると自分の短所の良いところを知っている状態のこと。

 

例えば

 

  • 不安になりやすい → 注意力や集中力がある
  • 悲観的 → ものごとを現実的に捉えるのが上手い
  • 怒りやすい → 一歩を踏み出す勇気をもっている

 

といった感じで、要は「悪いところもひっくり返すと良いところが出てくるぞ!」という話です。

 

前回は「不安になりやすい人の良いところ3つ」なんてお話を書いたのですが、たしかに自分の悪いところを良いように捉えられれば、自己肯定感も上がってなんだか良さそうな感じがしますよね。そしてそんなシルバーライニング理論の新しい知見として「短所の良いところを意識して行動すると、パフォーマンスも向上する!」なんて研究が面白かったので、その辺を含めてまとめていこうと思います。

 

 

短所の良いところを知っていると、パフォーマンスが上がる!

これは2014年の研究になりまして、「短所の良いところを知っている人は知らない人と比べると、パフォーマンスがどう変わるのか?」ということ、4つの研究に渡って調べてくれております。(p)

 

実験の手順は以下のような感じなりまして、まずは衝動性(不安)のレベルを測るテストを受けてもらって、2つのグループに分けます。

 

  • 「あなたは衝動的な性格です」と書かれた、テストの結果を渡す
  • 「あなたは衝動的な性格ではありません」と書かれた、テストの結果を渡す

 

ちなみにこのテストではウソの結果を渡しております。本当は衝動的な性格という結果が出ていたけど、衝動的ではないという結果をわたしてたりしているわけですね。理由は後ほど説明します。

 

んでもって、さらに上記の2つのグループを更に2つのグループわけていきます。

 

  • 「衝動的な性格は創造性と関連がある!」と書かれた記事を読ませる。
  • 「衝動的な性格は創造性には何の関係もない!」と書かれた記事を読ませる。

 

ちょっとややこしいですが、以下の4つにグループを作ったわけですね。

 

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そしてこの4つのグループに、「3分間でボールペンの使い方を思いつくだけ考えてください」みたいなテストをさせたところ、こんなことがわかったそう。

 

  • 衝動性が高い人で、「衝動的な性格は創造性が高い!」という記事を読んだ人は、そうでないグループと比べるとテストの成績がよかった。
  • 衝動性が低い人で、「衝動的な性格は創造性とは関係ない」という記事を読んだ人は、そうでないグループと比べるとテストの成績が良かった。

 

とのこと。

 

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引用:Holding a silver lining theory: When negative attributes heighten performance(同論文)

 

グラフを見るとこんな感じですが、つまりは短所に良いところがあると信じてたグループは思いついた数が多く、パフォーマンスが高かったということですね。個人的には自分を肯定するような記事を読むことで、パフォーマンスが上がっているのかなという印象です。

 

ちなみにウソの結果を渡たした理由ですが、ウソの結果を渡さないと「衝動的な人が単に創造性が高いだけなのでは?」ということになってしまうからです。ここで調べたかったのは「自分の衝動的という短所に、創造性が高いという長所を見出せるとパフォーマンスがどう変わるのか?」ということなので、ウソの結果を渡さないと研究にいちゃもんがついてしまうわけですね。

 

そしてこの研究では被験者を変えて同じような研究を4つしているのですが、どれも同じような結果が再現されたそう。研究の信頼度的にもなかなかよろしいそうな感じですね。

 

「自分の短所にどんないいところがあるのか?」を知っていることは、メンタルヘルス的にプラスになるということはわかっていたみたいなのですが、それを意識することでパフォーマンスが上がる!ということが、新たな知見だったみたいですね。

 

不安の話でも書きましたけど、やっぱり自分の短所の良いところを知っていることや、それを活かした生活をしていくことが、メンタルヘルス的にも大切そうな感じですね。これは自分の短所の良いところを意識していかねば(・・;)

 

 

シルバーライニングリスト

では最後に「自分の短所の良いところを知ろう!」ということで、シルバーライニングリストをざっと紹介。就活や自分に合った仕事を探すのに使えそうな感じなので、よければどうぞ。(`・ω・´)

 

  • 悲観的→物事を現実的に見れる
  • 心配性→リスクに敏感
  • 物静か→聞き上手
  • 罪悪感を感じやすい→倫理感を大切にしてる
  • あまり喋らない→考え無しに発言しない
  • 落ち込みやすい→ものごとを深く考える
  • 怖がり→しっかり準備する
  • 直感で行動しがち→くよくよ悩まない
  • 不安になりやすい→集中力や警戒心が強い
  • 情が欠けてる→情に流されにくい
  • 積極的でない→空気が読める
  • 怒りっぽい→勇気がある
  • 偉そうな性格 →自信がある