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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

喫煙者は要注意!βカロチンで肺がんに!

こんにちは、なすびです!

 

そんなわけで、「改めて知っておきたい、サプリメントの選び方」のβカロチンとビタミンA編ーす。ビタミンAはβカロチンから作られるので、今回はまとめて書いちゃいます。(p)

 

テーマ

喫煙者は要注意!βカロチンで肺がんに!

 

  • βカロチンやビタミンAはメンタルに重要な成分ではありますが、、、
  • 喫煙者はβカロチンで肺がんに!
  • 健康な人なら大丈夫??
  • そもそも抗酸化サプリメントでは健康になれない?
  • まとめ

 

βカロチンやビタミンAはメンタルに重要な成分ではありますが、、、

 

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βカロチンやビタミンAは緑が濃い野菜や果物な豊富で、なにかと抗酸化作用が強い成分でございます。美肌を維持するためにも重要な成分で、化粧品なんかではレチノールとして含まれておりますな。

 

そんなβカロチンやビタミンAですが、体内で不足しますと

 

  • 免疫力が下がる
  • 目が悪くなる
  • 頭の回転が悪くなる

 

ので、まめな補充を心がけている人も中にはいらっしゃるのかと。(p)

 

この中では免疫系はメンタルヘルスと深い関わりがあるので、個人的にも切らさないように心がけていきたいところですな。

 

そんなβカロチンやビタミンAがカラダにとって重要な成分であるのは間違いないのですが、今回も「食事ではなくサプリメントで摂取する害が出るのではないか?」という、お馴染みの現象が起きてないか確認していこうと思います。

 

 

喫煙者はβカロチンで肺がんに!

 

まずデータを見ていく前に事前知識を少々。

 

  1. タバコの煙で体内のβカロチンやビタミンAが減少する。(p
  2. そのため「肺がんはβカロチンやビタミンAが不足するのが原因じゃないか?」と考えられている
  3. つまり「βカロチンとビタミンAが肺がんを予防してくれるかもしれない」という仮説が誕生
  4. 喫煙者の方の肺がん予防として、この2つのサプリを飲んでる場合がある

 

と言った理由で、喫煙者が肺がん予防のためにこの2つを飲んでいる場合があるみたいなんですね。

 

「では本当に肺がんを予防する効果があるのか?」データを見ていくと、

 

  • 1994年の研究:男性の喫煙者29,133人を対象にした大規模なRCTでは、βカロチン(20mg)を摂取したグループは肺がんリスクが18%アップしていた。また他のガンに関しては、特にいい影響も悪い影響も及ぼさなかった。(p)
  •  1996年の研究:喫煙者、元喫煙者の男女18,314人にβカロチン(30 mg)とビタミンAの(25000IU)を4年間摂取してもらった研究でも、肺がんリスクが28%アップし、死亡率も17%アップした。(p)

 

とのこと。

 

もともと考えられていた理論とは真逆の結果が出たため、研究は途中で中止になったそうです。肺がんリスクが上がるのに、研究を続けるのは倫理的にアウトですからな〜。

 

とりあえずこの研究から、

 

  • 喫煙者の人はβカロチンをやめたほうがいい
  • 特に1日20mg以上摂取している人は、それ以下に抑える

 

ということを頭の隅に置いてもらえるといいかと。

 

2012年に出た論文では「ヘビースモーカーでも1日15mg以下であれば問題ない」という主張もあるので、とりあえず1日20mg以上摂取している人はなるべく減らすように心がけください。(p)健康のためにサプリを飲んでいるのに、寿命が縮んでしまうのはシャレになりませんからね。(・・;)

 

 

健康な人なら大丈夫??

喫煙者にβカロチンは危険!なのはわかりましたが、「タバコを吸わない人はどうなのか?」というのは気になるところかと。そんなわけでバーッとデータを見てきますが、

 

  • 1996年の研究:22,071人の男性医師を対象に12年間のβカロチン(隔日50mg)を摂取してもらった研究では、がんや死亡率にいい影響も悪い影響もなかった。(ただし非喫煙者は全体の50%)(p)

 

  • 1999年のRCT:45歳以上女性、39,876人に50mgのβカロチンを一日置きに摂取してもらったが、がんや心臓病の予防効果は特になかった。(p)

 

  • 2009年の研究:7627人の健康な女性を対象に、9年間βカロチン(隔日50mg)を摂取してもらったが、がんの発生率や死亡率に特に影響はなかった。(p)

 

とのこと。

 

いずれもかなり大規模なRCTになりますが、

 

  • 健康な人の場合、βカロチンの悪影響はこれといってない
  • かといってメリットも特にない

 

みたいな感じ。「タバコ吸わなきゃ特に害もなさそうだけど、予防目的に飲んでも意味ないかもよ?」みたいな見解になっているわけですな。うーん、そうなのか。

 

 

そもそも抗酸化サプリメントでは健康になれない?

「そもそも抗酸化サプリって無意味なんじゃないか?」と主張するのがコクラン共同研究のメタ分析、244,056人のデータを使った超大作になっておりまして、「抗酸化サプリメントで病気を防いでくれるのか?」ということを調べてくれております。(p)

 

結論から先に言うと、その答えはNOでございます。特に以下の3つに関しては死亡率が4〜10%アップするという結果が出たんだそうな。

 

  • ビタミンA (RR 1.07、95%CI 0.97〜1.18)
  • ビタミンE (RR 1.03、95%CI 1.00〜1.05)
  • βカロチン (RR 1.05、95%CI 1.01〜1.09)

 

ビタミンAとβカロチンがガッツリはいっておりますな。先に紹介した肺がんリスクが含まれちゃってるのかもしれません〜。

 

この結果について研究者によれば、

抗酸化サプリメントは病気の予防になるどころか、βカロチンやビタミンEに関しては死亡率が上がるといった逆の結果が出た。またビタミンCも病気の予防に効果があるという証拠も特に得られなかった。

とのこと。

 

前回紹介したビタミンCも意味がないかもしれないという言われですが、個人的には納得ですね。全体的に見ても抗酸化サプリメントの惨敗は否めない感じ。サプリメントはやっぱりダメなんですかね〜。

 

 

まとめ

そんなわけでβカロチンとビタミンAについて書いてきましたが、

 

  • 喫煙者が大量に摂取すると、ほぼ確実に肺がんの原因に!(1日20~30mg)
  • たばこを吸わない人なら害はないものの、メリットもない
  • ただ健康な人でも死亡率が上がる恐れもある

 

みたいな感じです。

 

またビタミンCのような水溶性のビタミンは尿なので排出しやすいですが、ビタミンAは脂溶性なので体外に排出しにくいのが難点。カラダに害が残りやすいので、この点も気をつけたいところであります。個人的にこの2つは危険な印象があるので、飲む価値はちょっと見出せないですかね〜。(・・;)

 

そんなわけでいつもの結論になりますが、βカロチンもビタミンAも食事での摂取をお願いします。食事ならメリットがあり、デメリットもないので

 

  • さつまいも
  • にんじん
  • パセリ
  • 牛乳
  • たまご
  • レバー

 

を中心にビタミンAを取ってくださいませ。(`・ω・´)