Vitality Asset

心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

【前編】健康情報が多すぎて、何が正しいのかわからなりました。

 

 

 

はじめまして、なすびです。

  

 今日からメンタルヘルスに関するブログを書いていこうと思います。

 

 

テーマ

正しい健康知識は正しい情報源から !

 

  • 健康情報が多すぎて、何が本当かわからなくなりました。
  • エビデンスってなに?
  • 友人の「〇〇で痩せた!」はあてにならない
  • じゃあ専門家はどうなの?

 

 

健康情報が多すぎて、何が本当かわからなくなりました。

 

僕が健康について興味を持ち出したのは就職活動でメンタルヘルスが悪化したことがきっかけです。面接に落ちまくる毎日が続いて自信をなくしましたし、友人の就職先が次々に決まる中で自分は就職先が決まらない状況を情けなく思い、「なんで自分はこんなにダメなんだ」と自分を酷く責めたものです。この時期は焦りや不安、劣等感、憂鬱感と言った感情が渦を巻き、とにかく自分のメンタルヘルスがとんでもない状態になっていました。

 

激しいストレスから会社説明会に参加するだけで激しい動悸がしたり、胸が苦しくなるほど追い詰められてしまったため、流石に就活を一度ストップ。自己否定的な考え方など、メンタルヘルスをどうにかしよう良くしようと思い、その日から毎日本屋に通っていろんな書籍を読み漁りました。書籍でいろんなことを勉強するうちに、食事や睡眠といった健康的な要素がメンタルに影響を与えていることを知りました。

 

この事実は自分にとって衝撃的なものでしたので、メンタルヘルスをなんとかするためにもっと健康知識を得たいと思いました。早速、お医者様が書いている健康本を読むことにしました。いろんなお医者様の本を読んだほうが良いかなと思ったので、3冊購入。家に帰って読み漁ってみるとあることに気がついたんですね。

 

「あれ?お医者さんによって言っていることが違うぞ、、、」と。

 

f:id:nasubi-healthcare:20181217165011j:image

 

健康に関する知識はもっと統一されているものだと思っていました。

 

僕が読んだ本がたまたまそうだったのかもしれませんが、最初の数ページを読んでみると「他の医者が提唱する健康法は間違っている」だの、「私は〇〇大学でしっかり〜を学んでいる」だの、「私が本当の健康法を教えよう」みたいな主張が多くて、医者同士でけんかしているような印象を受けました。

 

ある本では推奨されている健康法が、違う本では否定されているようなケースも非常に多かったので、僕は一体どの健康法が正しいのかわからなくなりました。

 

しかしながら3冊の本の中でも共通している健康法はいくつあったので、それを採用すれば間違いないだろうと思いました。多くの医者が推奨する健康法であれば、それだけ効果があるのだろうと思ったからです。

 

例えば「玄米が身体に良いことは5冊中4冊取り上げられているから、これは間違いなさそうだ」、「逆にチアシードは一冊でしか語られてなかったから、身体にいい可能性低そうだな」といった考え方をするようになったわけですね。

 

ではもっと本を読む数を増やして共通健康法を集めてることで、より精度が高い情報を得られるのではないかと思いました。「玄米は10冊中8冊で体にいい!」となれば、玄米が体にいいのは間違いなさそうな感じがしましたからね。

 

こんな感じで健康に関する信頼性の高いデータを集めるために、いろんな本を読み漁っていました。そしてそんな日々送っているとある健康本にたどり着きまして、健康知識は科学的根拠(エビデンス)が重要であることがわかりました。エビデンスというのは健康本を書いているお医者様の情報源、すなわち科学論文ことなのですが、その論文の精度によって健康情報の信頼度は決まるということです。

 

この先はそんなエビデンスについて詳しく書いていきます。

 

 

 エビデンスって何?

エビデンスとは何かというと、統計学計量経済学、医療疫学などで使われる用語になりまして「再現可能性」を意味する言葉になります。他にも研究の成果をまとめた医学論文のことをいったりすれば、科学的根拠を意味するケースもあります。

 

では「再現可能性ってなんぞや?」という感じだと思いますので、AさんとBさんの例で説明したいと思います。

 

例えば

Aさんは「りんごを毎日食べたら、一ヶ月で1キロ痩せた」とBさんに言いました。

 

数値を見ると確かに1キロ痩せています。

 

Bさんはこれを聞いて、「りんごを一ヶ月食べ続ければ痩せる」と考え、一ヶ月間毎日りんごを食べ続けました。

 

結果、Aさんは1キロ痩せたのに対して、Bさんは1キロ太ってしまいました。

 

これはエビデンス(再現可能性)が弱い例です。

 

エビデンスが弱いとは、やったことはAさんと同じだったはずなのにBさんはAさんと同じ結果が得られなかったことをいいます。つまりこの場合、Aさんはりんごで痩せたわけではなく、別の要因で痩せたのでは?と考えるのが妥当になります。

 

つまり上記の例では、「りんごを食べる=痩せる」という因果関係は成り立たないので、再現可能性が弱いということです。逆にりんごで痩せたのであれば、再現可能性は強くなるということですね。

 

 

友人の「〇〇で痩せた!」はあてにならない

学校で生徒たちが「〇〇で痩せたんだよね〜」という会話を聞いたりするのですが、その会話を聞くたびに「本当に〇〇の効果で痩せたのか?」と考えてしまいます。なんでこのような個人的の体験談が当てにならないのか、先程のAさんとBさんの例で説明しましょう。

 

Aさんは毎日のりんごで1キロ痩せたと言っていましたが、果たしてAさんはりんごを食べたことで痩せたのでしょうか?実はAさんはりんごを食べるようになったことで、おやつのショートケーキを食べなくなっていたとしましょう。この場合りんごを食べたことで痩せたのか、それともカロリーが置き換わったことによって痩せたのか、どちらが考えられるでしょうか?

 

さらにAさんは最寄駅のひとつ前の駅で降りて、歩いて帰るようにしていました。実は運動量を増やしていたのですが、Aさんはそれが痩せた要因になっていることを認識していませんでした。

 

ただAさんはリンゴで痩せたと思っているので、それをBさんに伝えたわけなのですが、Bさんはリンゴを食べたから痩せると思ったので、いつもの食事量に加えてリンゴを追加しました。その結果普段よりカロリーの摂取量が増えたので太ってしまった、というAさんとは全く逆の結果になってしまったわけです。

 

つまり何が言いたかったのかというと、自分が意識していない些細なことが体重の減少に繋がっているケースは非常に多いので、何が原因で痩せたかは自分の主観では判断しづらいです。(図より)


f:id:nasubi-healthcare:20190115085544j:image

 

簡単に図に書きましたが、人はここでは書き表せないくらいさまざまな要因で太ることが分かっています。身近なところで言えば、ストレスや睡眠不足でも太りやすくなるわけですな

 

なので友達に「このダイエットサプリで痩せたんだ!」と言われたものの、実はサプリで痩せたのではなく、仕事のストレスが落ち着ついて、やけ食いがなくなっていただけだったとしたらどうでしょう。サプリの効果は怪しくなりますし、そんな友人の体験談を真に受けて買ってしまえば、お金を無駄にしてしまう可能性も大いにあり得るわけです。

 

ダイエットに失敗した経験がある方はなかなか多いと思いますが、それはエビデンスが弱く、効果がないダイエットを実行してしまった可能性があります。もちろん意思力などの問題もあるとは思いますが、サプリの例のように他人の体験談を真に受けてしまうと、エビデンスが弱いダイエット法に手をだしかねない訳です。

 

このような残念な事態が起きないためにもエビデンスの強さというのは非常に重要になってくる訳なので、ここでは個人の体験談は非常に信憑性がないということを認識してもらえると嬉しく思います。

 

 

じゃあ専門家の意見はどうなの?

個人の体験談が当てならないのは先に述べた通りですが、専門家の意見はどうなのでしょうか?

 

結論を先に述べると

医師や栄養士だからといって、必ずしも正しいことを言っているわけではない

といことみたいです。

 

いろんな健康本を読んだ中で、津川友介先生といったいろんなお医者様が言っていたことなのですが、医学部では食事に関することを詳しく学ばない上に、医学論文の正しさを判断するための疫学や統計学の学位を持っていない人もいるようです。

 

なので専門家は「タンパク質は取りましょうね〜」とか「ビタミンは身体の作る補助をしているんですよ」みたいな感じ、あくまでも基本的な食事のルールを教えることには優れているけど、必ずしも正しいことを言っているわけではないくらいの認識でいいんだとか。

 

なので「玄米が身体に良い!」とか「リコピンが身体に良い!」みたいな知識そのものは、エビデンスが強いか弱いかで情報の質が変わってくるので、必ずしも専門家が知識が正しいわけではないんだと。専門家がエビデンスが弱いの論文を元に「玄米が身体に良い!」と言っても、情報の信頼度が下がってしまうので、大切なのは元の論文の情報ということになるわけですな。

 

ではそんな「エビデンスの強さ弱さに関してはどう判断すればいいのか?」については長くなりましたので、後編に続きます。後編では「論文を見て情報の信頼性を判断しよう!」といった内容になるのですが、この考え方を持つだけでメディアの情報などに振り回されることもなくなると思いますので、健康情報をできるだけ正しく集めたい方は後編を見ていただけるといいと思います。