【前編】「自分に自信がない」「自己肯定感を高めたい」という人はまず『セルフコンパッション』を鍛えよう
こんにちは、なすびです。( ˙꒳˙ )
今回は久しぶりに『セルフコンパッション』のお話です。
「自己肯定感が低いからどうにかして高くしたい」、「自分に自信ないから自信が欲しい」と悩む人は多く、当ブログでも自分のことをイマイチ認めてあげられない!という悩み相談を頂くことがあります。
例えば、見た目に自信がない、能力に自信がない、この先うまくやって行けるか自信がない、これくらい誰でもできる事なので私である必要はないなど、自信や自己肯定感を持てない部分は人それぞれ。
それゆえに当ブログでは何にでも使える万能薬を提供出来るわけではないんですが、『何で自己肯定感や自信が持てないのか?』という根本的なところを見ていくと、
そもそも自分に厳しすぎない??
という共通要因があったりします。
自分に厳しいというのは、例えば、他の人から「すごいことだよ」と言われても「自分ではそんな風には思えなかったり」するという場面があるかもしれませし、むしろ納得がいかずにネガティブに捉えてしまうかもしれません。
このような捉え方は「今の現状に満足しない向上心を持っている」といったメリットもある一方で、何かを成し遂げた結果から自信を得にくくなるので、捉え方のバランスが大事なことは理解していただけるのではないでしょうか。
また、自分に厳しい人ほど他者に対して優しいケースもあるんですが、こういった人の場合は
- 他人の方が比較的正しいことをしてると思っている
- 自分は比較的間違ったことをしてる思っている
という風に考えることもあるので、他人に失敗など指摘された時のダメージ+自分はなんてダメなんだろうと自分自身を責めることになり、メンタルへのダメージが大きくなるわけです。
自分に厳しいが故に自分が自分に味方してくれない状態で自信がなくなるし、自己肯定感が低くなっちゃうわけですね〜。これホント自分の中でも結構あるあるなのが辛い、、、(泣)
でもって『なんで自分に優しくするのが難しいのか??』についても、「人に迷惑をかけるな!」と教えられ育ったきた環境や過去のちょっとしたトラウマ、そして性格などが理由だったりするんですけど、「自信ないし、自己肯定感が低い!」って人はまず『自分に優しくする』というスタンスを身に付けるとが吉と言えましょう。
『自分に優しくする』スタンスを身につける、セルフコンパッションとは??
ということで、ここで役に立ちそうなのが、『セルフコンパッション』というもの。心理学者のクリスティン・ネフ博士の研究で有名なんですが、一言でいうとあるがままの自分を受けいれるスタンスを養うもので、もっとざっくりいうと自分に優しさを向ける心理的なテクニックです。
一応『セルフコンパッション』を定義的に見ていくと、
- マインドフルネス:今この瞬間に意識を集中させ、過去や未来の考え事から脳を解放するイメージ
- 共通の人間性:失敗するという経験や不安のような感情は誰にでもある、逆境に対して肯定的な認識
- 自分への優しさ:自分の強みや長所を認めている精神状態
ていう3つの軸から成り立ってます。
もしかしたらちょっと嘘っぽいな〜って思う人もいるかもしれませんが、科学的な根拠もそれなりに多く、比較的最近のメタ分析でもメンタルの改善に効果が確認されてたりします。(P)
まぁなんで効果が得られてるのか?についてはまだまだ分からない部分もあるみたいなんですが、セルフコンパッション自体はメンタルヘルスにおいて非常に重要な要素の組み合わせではあるので、自己肯定感や自信をもつためにも役に立つと思う次第です。
ちなみにそんなセルフコンパッションを高めるための方法としては、当ブログでも過去に
といったテクニックは触れてきたんですが、今回はこれまで紹介出来てなかったものをまとめていこうと思います。
インターベーション・ブレスレット
まずは比較的やりやすいものから!ということで、早速『インターベーション・ブレスレット』のやり方から見ていきましょう。
- ブレスレットや指輪、腕時計など身につけられるアクセサリーを用意する
- 「今自分に対して批判的になってしまった!」と気づいたら、身につけてるアクセサリーを付け替える(右手から左手)
- 批判的な思考に気づくたびに、アクセサリーの付け替えを繰り返す(今度は左から右手に)
といった感じ、やり方としては非常にシンプルです。今自分のこと責めてるな!と思ったらブレスレットを反対の腕に付け替えるを繰り返すわけですね。
で、この『インターベーション・ブレスレット』の目的は自分に批判的な考え事をしていることに気がつく事なのですが、いかんせん「自分はなんてダメなんだろう」「もっとこうしてれば上手くいったはずなのに、」と考え始めるとその思考から抜け出せなくなる人も多く、自分自信を責めていることにも気が付きにくかったりするんですよ。
なので始めのうちは、自分の考え事に気がつくトレーニングをしてあげて、ブレスレットの移動を通じて考え事を一時的に止めてあげるイメージですね。
もちろん科学的な根拠もありまして、学生を対象にした研究では『インターベーション・ブレスレット』を3週間行ったグループにはストレス軽減効果や自尊心の向上効果が確認されております。また自分のストレスを正しく感知する能力も高まったそうで、手軽な割には中々の効果と言えそうです。(P)
仕事中や勉強中などでできない場面はどうしてもありますが、通勤や通学中、食事中といったついつい考え事をするようなタイミングで使ってもらえると良いと思います。
コンフォートカード
続いてはコンフォートカードというものです。
これもまずはやり方を見ていきますと、
- まずは紙やカードを一枚用意する(スマホのメモ帳でも可)
- 片面には自分の過去に起こったネガティブな経験を思い出して、その時にどんな批判的な思考になったか?について茶色のようなくらい色のペンで書き出す(自分はなんてダメな人間なんだろうなど)
- 反対の面にはネガティブな経験に対しての自分にかけてあげられる優しい言葉やどんな行動が取れるか?について考え、明るい色のペンで書いてみる(ダメなときは誰にだってある、帰ったら調べてみようなど)
- そのカードを持ち歩き、自分に対して批判的な思考が浮かんだ時そのカードを眺める
といったものです。ネガティブな考えが浮かんだ時に、自分に対しての優しい言葉を書いたカードを取り出して、眺めてみるわけですね。
これも先の『インターベーション・ブレスレット』の研究で使われたテクニックで、3週間の使用により、ストレスが強い状況の中で行動を起こせるようになったと感じた人が増えたんだそう。(P)自分に自信がなくて、1歩踏み出せない時の後押しにも使えそうです。
ちなみに自分も学生時代の失敗を引きずって時は、コンフォートカード作ってまして、
- (表)準備が計画通りことが進まなくて、仲間への負担が大きくなってしまった。もっと慎重に考えればこんなことは起きなかったかもしれないのに、、、。
- (裏)予想外のことが起きても、仲間が臨機応変に助けてくれた。責任のある立場というのは仲間に迷惑をかけないことじゃなくて、それでもその仕事をやりきることだ。
という感じ。 表面のネガティブなことはよく思い出すのに、裏のポジティブなことは忘れやすかったりするので、こんな感じでカードに記録するのは大事だな〜と思って使ってました。ネガティブなことを何度も考えることを止める効果はあったな〜と感じてますね。
自分の場合はスマホにメモ帳をダウンロードして作ったりしてましたが、この辺は英単語帳のようなカードで作っても良いですし、紙をカットして作っても良いので、なるべく取り出しやすい形で作ってもらえると良いでしょう。
紙だとスマホのケースに忍ばせて、いつでも見れるようにできますからね。カードの内容は『コンパッション・フレーズ』のように声に出して見ても構いません。
まとめ
ということで、『セルフコンパッション』について書いて来ましたが、長くなりましたので前編はここまで。
ひとまずは
- 自分に厳しいがゆえに、自信が持ちにくく、自己肯定感も低くなる
- なので『セルフコンパッション』を鍛えることで、自分に対して優しさを向けるスタンスを養う
というポイントを押さえてもらえると幸いです。
後編では『セルフコンパッション』に関する心理テクニックをもう4つほど見ていきたいと思いますので、ひとまずは『インターベーションブレスレット』と『コンフォートカード』をお試し下さいませ!(`・ω・´)