若者と年寄り、睡眠不足の悪影響を受けやすいのはどっち?という研究のお話
こんにちは、なすびです。( ˙꒳˙ )
今日は久しぶりに睡眠についてのお話しです。「睡眠不足は良くない!」なんて話はしょっちゅう耳にするかと思いますが、当ブログでも「メンタルも悪化しやすいし、太るし、ミスも増えるしでいいことないぞ〜」みたい話はよくしております。
ちなみにこれらのデメリットを1つの枠組みでくくると、「睡眠不足で脳の働きが悪くなってるから!」ということになるんですけど、今回は「睡眠不足の悪影響を受けやすい人ってどんな人?」という話が面白かったんでまとめていこうかと思います。
意外にもワーキングメモリーの減少は若者の方が大きい、、、。
これは2018年に発表された論文になりまして、31人若者(19〜38歳)と33人の高齢者(59〜82歳)を対象に「睡眠不足でワーキングメモリーがどのくらい低下するのか?」について調べた研究。(p)
ちなみに「ワーキングメモリー何?」という話ですが、これは暗算するときに使うような『記憶を保持する能力』のようなものなんですけど、そんなワーキングメモリーが小さいと、
- 作業に集中しにくい
- すぐに何かを忘れやすい
- 精神的にも不安定になりやすい
ようなことが研究でも言われております。まあ脳の情報をコントロールするために重要な能力みたいなものではあるので、集中力や記憶力には特に欠かせないものなわけですね。
でもって先の実験の手順に話は戻りますが、
- まず普通な状態(睡眠不足ではない)でワーキングメモリを能力を測るテストをしてもらう
- 別日に36時間眠ってない状態をつくり同じようにテストを受けてもらう
といった感じで、睡眠不足になる前と後でワーキングメモリーのテストスコアがどう変わるのか?ということを、若者と高齢を分けて調べたそう。
そしてこの研究ではワーキングメモリーの変化をさらに3つ分けて調べてくれてます。
- エンコーディング:何か新しいものを見た時に、それが脳内の記憶に残る確率のようなもの
- ディスプレイスメント:新しい記憶を古い記憶と入れ替えてしまう確率のようなもの。ワーキングメモリーが大きいと確率は低くなる
- エピソード記憶:メモリーから記憶を引き出すのに必要な能力
といった感じ。なんか色々わかりにくいですけど、
- 本などを読んでいて、これは記憶に残しておかないと!と気がつく能力(エンコーディング)
- 新しい記憶を覚えると古い記憶を忘れやすくなるが、ワーキングメモリが高いと古い記憶もそのまま残しておける(ディスコーディング)
- 昨日の晩ご飯を素早く思い出す能力(エピソード記憶)
なんてイメージをもっていただけるといいかと思います。
でもってこれら1つ1つの能力が睡眠不足によってどんな影響が出てくるのかを調べたわけなのですが、そんな結果は言いますと、
- 若者に比べて高齢者の方がテストのスコアは圧倒的に低い(これは年齢による能力差かと)
- テストスコアの減少幅で言えば、若者の方が大きかった
とのことでして、睡眠不足の悪影響は若者の方が大きかったんだそう。
でもって特に悪影響があった能力について細かく見ていくと、
とのこと。まあテストなんかで言えば、「睡眠不足で重要な単語を見逃してしまう!」+「ちょっと前に覚えたことが最近覚えたことですぐに上書きされちゃう!」みたいなイメージですね。
「勉強の一夜ずけは意味ないぞ〜」みたいな話は学生時代によく聞く話かと思いますが、細かいメカニズムはこんな感じなわけですな。
まあ若者は睡眠不足でパフォーマンスの落ち具合が激しいみたいなんで、結論としては「シンプルにちゃんと寝ようぜ!」なんて話になっちゃいますな。
ただ「訳あって眠る時間が取れません!」なんて方であれば、
- ボルダリング
- 瞑想
- 地中海食
- デュアルNバックテスト(アプリ)
あたりはワーキングメモリーを高める効果がありますんで、よければご自愛くださいませ。( *¯ ꒳¯*)
自分も最近は自粛生活で寝る前のスマホが増えてきてるんで、なるべく減らさねばなりませんな〜。(理想)