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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

ゲームで頭が悪くなると言われますが、それってジャンルによるんじゃない?っていう研究の話

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こんにちは、最近はAPEXにハマっております、なすびです。( *¯ ꒳¯*)

 

今回は『ゲーム』に関するお話ということで、まあゲームは楽しい一方で怖いものでもあるな〜と感じる今日この頃でございます。

 

個人としては過去に「スマホゲームはついつい課金したくなるシステムが怖いよね、、、」っていう話をまとめたことがあるんですが、国で単位で見ても香川県でゲームが1日1時間の条例案が出されたり、世界的に見てもWHOが2022年から「ゲーム障害」を公式の依存症として認めるということで、こりゃ適切に付き合わないとハマりすぎが怖いなと思う次第です。

 

で、これらの話だと「ゲームの依存性が怖い!」っていう話なんですが、昔から「ゲームのやりすぎで頭が悪くなる!」っていう話もあったりするわけです。

 

過去の研究によると「習慣的にゲームをやるしてる人はそうでない人に比べて海馬内部の灰白質が減少しちゃってる!」という報告があるんですが、海馬はご存知の通り、記憶力や学習能力に重要な脳の一部でもありますし、ストレスのレベルの調節をしてくれてる働きもあるので、なるべく衰えさせたくはない部分であります。(P)

 

しかしながら「それはアクションゲームのような種類によるんじゃない?」という話もありまして、確かにゲームのジャンルごとにどんな影響があるのか?ってことは詳しくわかってなかったりするのもまた事実。

 

で、今回ですが『FPSと3D空間タイプのゲームだったらどっちが脳にいいのか?』といったジャンルを分けてゲームへの影響を調べてくれてた研究が面白かったでまとめておこうと思います。

 

自分はFPS系のゲームそこそこやるので、マイナスな結果が出ないことを祈りたいです、、、。

 

 

 

コールオブデューティー』VS『64マリオ』で海馬にはどんな差が?

この論文では3つの研究が行われてるんですが、ここではそのうちの1つをまとめていきます。(P)

 

これは43人の男女を2つグループにランダムに割り振りまして『ゲームジャンルごとの海馬の変化』を調べた実験になってるんですが、そんなゲームジャンルは以下の通りです。

 

  1. コールオブデューティー』のようなFPSを90時間プレイするグループ(21人)
  2. スーパーマリオ64』のような3D空間タイプのゲームを90時間プレイするグループ(22人)

 

※どんなゲームかイメージ出来ない方はタイトル押して動画を見てみるといいかもです。

 

比較的有名なゲームをプレイして貰ったわけなんですが、90時間のプレイはどのくらいのペースなのか?というと、

 

  • 1日2~4時間のプレイを週3回
  • 最大時間でも週12時間
  • 参加者は平均59日間で90時間を達成

 

と言った感じで、この基準なら余裕で達成する人も比較的多いのではないでしょうか。自分もいろんなゲームの時間足したらちょうど週に12時間くらいなりますね、、、。

 

でもって参加者には上記のゲームトレーニングの前後に脳内をMRIでチェックしまして、ゲームをやり込む前と後で海馬の状態に差があるのかどうかを調べてくれてました。

 

そこからどんなことが分かったのかといいますと、

 

 

とのことでして、どうやら『64マリオ』のような3D空間ゲームをやったほうが記憶力や学習能力が良い影響があるのではないかと。逆に『FPS』の方は記憶力方面に悪い影響があるかもしれない結果になってましたね、、、。

 

 

FPS』のプレイで海馬が縮むかもしれない

で、何で『FPS』のグループの結果が悪かったのか?についてですが、研究者曰く、

アクションゲームでは、ゲーム内の敵からの仮想的な攻撃が自律神経系の興奮状態を引き起こす可能性がある。このようなストレスの多いイベントは、心拍数の増加やコルチゾールの放出を促進することによる生じる扁桃体のストレス反応で海馬の活動を抑制する可能性があります。

とのこと。

 

昔から脳の扁桃体がストレスに晒され続けると海馬を萎縮させてるみたいな話あるんですが、FPSのようなゲームだといつ敵が襲ってくるかわからないし、急な銃声音にビックリしたりすることがあるので、身体的に慢性的なストレス晒されてる状態になってるのではないかと。

 

またFPS』と『3D空間ゲーム』だと使ってる能力が違う!って話でもありまして、

 

  • FPS』:「敵が来たら即座に撃つ!」みたいな反応能力の使用がメイン
  • 『3D空間ゲーム』:「今自分はこの位置にいるから、こういうルートでこのくらいのスピードで歩かないとステージから落ちるな、、、」みたいな空間把握能力の使用がメイン

 

という感じで、FPSは視覚的な注意力は鍛えられるっぽいんですが、3D空間ゲームと違って海馬を活用する場面があまりないから衰えていく可能性があるんだそうです。

 

その他いくつか仮説はあったものの、ゲームによるストレス反応や使用する認知能力の違いが海馬への影響として出ているのかもしれません。

 

ちなみに高齢者を対象にした研究だと『64マリオ』がボケ防止に使えるかもしれない!って研究いくつかあるので、もしかしたら「64マリオ」がそういった使い方がされる時代が来るかも。(P)(P)

 

まあこういったゲームが将来的にどんな影響をもたらすかはまだまだわからないことも多いんですが、現状だと「記憶力と認知能力を下げたくなかったら、『64マリオ』や『マリオサンシャイン』みたいな3D空間ゲームとかパズルゲームやろうぜ!」って感じになりそうですな。

 

Apexとか音ゲーを楽しんでる身としては悲しい限りですな、、、、( ;  ; )