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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

ダイエット飲料って結局どのくらい危険なの?みたいな研究のお話

ダイエット飲料って、やっぱり身体に悪いのか?
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こんにちは、なすびです。

 

添加物については過去にいくつ書いたのですが、人口甘味料については特に書いていなかったので、今回はその辺について。

 

ここでいう人工甘味料というのは、『甘みを感じるけど血糖値は上がらないし、エネルギーにもならないもの』を指しまして、コンビニに売られている『ゼロカロリーの商品』に使われているやつのことですね。

 

アスパルテームスクラロースサッカリンアセスルファムKなどいろんな人口甘味料があるんですけど、これらはあんまり良い噂を聴かなかったり。

 

「腸内環境が悪化する!」、「甘みを感じるけど、血糖値が上がらないから脳が混乱するのでは?」、「ガンの原因に!?」みたいな話があるものの果たして本当なのか疑問ではあるので、その辺の整理を含めた記事ということでよろしくお願いします。(`・ω・´)

 

ダイエットには使えそうな感じ

人工甘味料をダイエット目的で使う人がいるはずなのでまずはその辺から。

 

  • 2015年の研究:質の高い62件の動物研究と人を対象にした79件のデータをまとめた系統レビューによれば、砂糖の代わりに人工甘味料に置き換えることで、摂取エネルギーを減らし、体重を減少させる。(p)
  • 2014年の研究:15件のRCTと9件の観察研究をまとめたメタ分析によれば、観察研究では体重の減少は確認できなかったが、RCTでは体重の減少が確認された。(p)

 

とのことでして、普通の甘味料を低カロリー甘味料(カロリーゼロ)に置き換えることは、どうやらダイエットに使えそうな感じですね。かなり大きな研究からの結論なので、なかなか信頼出来る情報ではあるのかなと。

 

ただ単一のRCTだと「サッカリンだと太って、スクラロースだと痩せる」なんて話もあるので、種類によって変わってくる可能性は十分あるものの、ひとまず普通のジュースをダイエット飲料に置き換えるのはダイエットに使えそうな感じではありそうです。(p)

 

 

腸内環境の悪化の可能性も!

人工甘味料による腸内環境の悪化は一部の研究で指摘されておりまして、ネイチャーの論文によれば、マウスに11週間人工甘味料を与え続けたところ、糖代謝(グルコース不耐症)が悪化してしまったとのこと。どうやら体内で糖質を処理する力が減ってしまったということですね。人工甘味料の中でも特にサッカリンが腸内環境に良くない影響を与えたみたいです。(p)

 

またこの研究では、人を対象にした研究でも人工甘味料の影響について調べております。もちろん、身体に目立った悪影響が出ない量には調整をしておりますが、

 

  • 7人中4人がグルコース不耐症が悪化し、腸内環境に悪影響があった
  • しかし残りの3名は特に悪影響はなかった

 

とのこと。(p)

 

参加人数が少ないので何とも言えないところではあるものの、半数の糖代謝や腸内環境を悪化しているのは怖いところですね、、、。

 

アセスルファムKアスパルテームも糖代謝を悪くするかも、、、。

種類によって悪影響が変わってくるなんて話もあるので、一応その辺についても。サッカリンが良くなさそうというのは先に書いた通りなのですが、

 

 

といった感じで、どちらも動物研究ではあるものの糖代謝に悪影響が出ていたり。

 

カニズムとしては、アセスルファムKなどを摂取することで、身体が甘いものを食べたと錯覚。しかしながら処理する糖が体内ないのでインスリンを無駄に分泌してしまい、本当の糖を処理する力だ落ちてしまうんだそう。

 

エビデンスの質的にはそういう説があるくらいの印象ですが、種類に気を使うに越したことはなさそうな感じですな(´・ω・`)

 

結果的に病気のリスクが上がる?

でもって観察研究では、「人工甘味料で病気のリスクが上がっちゃうのでは?」なんて話がありますので見ていきますと、

 

  • 2015年の研究:約1000万人のデータ含まれた観察研究メタ分析よれば、人工甘味料が2糖尿病の予防になると考えられていたが、かえってリスクが上がっていた。(p)
  • 2017年の研究:4372人を対象に行った観察研究によれば、ダイエット飲料を1日1本消費する人は、飲料を全く飲まない人は脳卒中リスクや認知症リスクが約3倍も高かったんだそう。これは年齢、性別、教育(認知の分析するため)、食事、運動、喫煙といった要素を調整しても残った。(p)

 

とのこと。なかなか良ろしくない報告がいくつかあるようですね。

 

しかしながら観察研究なので、病気になりやすいような人が人工甘味料を使っているケースも考えられてしまうわけです。「ここままだと糖尿病や脳卒中のなってしまいますよ」とアドバイスを受けた人たちが、ダイエット飲料の使い始めてすぐに病気になってしまった可能性もあるので、一概には言えなかったり。

 

これは「程よいお酒は身体に良い!嘘っぽい」という話で書いたパターンと似ているので、「人工甘味料で病気に!」という結論を出せないわけですね。まぁ結果的によくわかんないって話ではあるんですけど、印象の悪さ増してくばかりではありますな、、、。(´・_・`)

 

 

まとめ

そんなわけで人口甘味料について、いろいろ書いてきましたが、ざっくりまとめますと、

 

 

といった感じでしょうか。

 

全体的に印象の悪いデータを集めてしまったものの、エビデンスの質が高いものが揃ってないのも事実なので、絶対に飲んじゃいけない!という程危険なものでもないのかなと思ってます。

 

ダイエットには使えそうではあるので、とりあえず悪そうな人工甘味料にアンテナは貼っておいて、使いすぎなければ大丈夫だろうくらい感覚でよろしいのではないでしょうか。

 

避けた方が良さそうなもの

 

比較的安全そうなもの

 

一応安全そうなものは書いたものの、長期的に使い続けた時の影響がいまいちわかってないので、ダイエットに使ってみるにしても3〜6ヶ月くらいのスパンで使って、少しずつ辞める方にシフトしていければベストなのかな思います。

 

またメンタルヘルス的な枠組みで考えると人工甘味料による腸内環境の悪化はよろしくない感じなので、そもそも飲まないのがオススメではありますが、、、。(´・ω・`)