人は自分のストレスに気がつきにくい、ならば心拍変動をチェックしてみよう!
自分のストレスは思ったより気がつきにくい!
「自分のストレスを正しく判断するのは難しい」という話は昔からありまして、なにせ
- 人はストレス状態に慣れてしまう
- 自分のストレスに正しく気がつけない(p)
みたいな現象のせいで、どうもカラダからのSOSを見逃しやすいわけですね。
気がついたらストレスが爆発して倒れたりするなんてこともあるのかなと思いますが、そんなストレスサインを見逃さないためには心拍変動(HRV)をチェックすると良い!なんて話があったのでまとめていきます。
心拍変動(HRV)って何?
名前からの心臓の動きというのはなんとなくイメージが出来ると思いますが、心拍変動というのは、心拍数1つ1つの間隔のことをいいます。生きていれば心臓が「ドックンドックン」となると思うんですけど、このドックンとドックンの間隔のことですね。
この「ドックンドックン」という間隔は時間によって「ドクドクドクドク」と短くなったり、「ドックン、、、ドックン、、、」と長くなったりするわけで、この間隔は下の図のように長くなったり、短くなったりと変動しているのが普通なんだそう。
引用:ストレスと自律神経の科学
ということを踏まえた上で、
- 心拍変動が高い:「ドックンドックン」という心拍数の感覚が、1日を通して早くなったり遅くなったりする。心拍変動が高い状態というのは自律神経がしっかり機能している状態でもあるので、警戒とリラックスの切り替えがうまく、いろんなストレスに上手に適応できる状態。言っちゃえば、心拍変動が高いとストレスに強いわけですな。
- 心拍変動が低い:1日を通して心拍数の間隔が一定な状態。心拍変動が高い状態と逆で、警戒とリラックスがうまく切り替えられずストレスを溜めやすい。
ということになります。
個人的には心拍変動が低い方がストレスを感じてないイメージはあるので、これはちょっと意外だな〜と思ったりしております。
まあ何はともあれ、この心拍変動をチェックしてみればストレス状態もわかるということですし、とりあえず心拍変動をチェックしてみて、心拍変動が低いのであれば、高い状態に持っていけるようにすれば良いというわけですね。
心拍変動を高くして、リラックス状態を作るには?
心拍変動のチェックするデバイスを紹介する前に、心拍変動を高くして、副交感神経を優位する方法についてご紹介していきます。
・ヨガとマインドフルネス瞑想
うつ状態の女性を対象にしたRCTでは、ヨガを行うことで心拍変動が改善したとのこと。ヨガを行うことで副交感神経が優位になり、ストレスを軽減するのに効果的でしたみたいですね。(p)またヨガはマインドフルネスの要素が大きいので、近いものであれば「慈悲の瞑想」とかでも効果がありそうな感じです。(p)
・入浴と水シャワー
お風呂で気分が改善するのはなんとなくイメージがつくかと思いますが、実際にうつ状態の36名を対象にしたRCTでも、抑うつ状態や睡眠の質が改善していたりします。この研究ではどうやら、40℃のお湯に約20分浸かることで、気分に改善に効果があったんだとか。(p)
また水シャワーでも副交感神経が優位になるっぽいので、こちらも推奨であります。(p)リラックスするためにも、20分の入浴と水浴びはアリかもしれませんな。(もちろん心臓の悪い人は注意ですが、、、。)
・呼吸法
呼吸がストレスを和らげてくれるという話は過去に書いたのですが、呼吸はゆっくりであるほど心拍変動が高くなることが知られております。(p)なので呼吸法を使って、心拍変動を高めて、リラックス状態を作るのもなかなか良さそうであります。何よりいつどこでも出来るので、オススメです。
・歌を歌ってみる
この研究は合唱のように人のペースに合わせて、歌うと呼吸が整って心拍変動が高くなるとのこと。(p)先の呼吸法と近い話ではありますが、テンポがゆっくりで呼吸にちょっと余裕な歌とか歌ってみる良いかもしれません。また歌詞でセンチメンタルになってしまうのであれば、鼻歌とかでも良さそうです。
・腸内環境をいたわる
心拍変動が高くなるのは、迷走神経の機能が改善するからと言われております。ご存知の方もいるかもしれませんが、腸内も迷走神経が通っている場所になりますので、腸内環境をいたわることで心拍変動にいいアプローチをかけることができるのでは?という話ですね。
流れとしては、
腸内環境が改善する
↓
腸内に通っている、迷走神経の機能も改善
↓
心拍変動が高まり、ストレスに柔軟に
なんてことも考えられたり。この辺は個人的な推測なのでわからないところではありますが、「腸内環境を改善すると気分も良くなるのは間違いない」ので、ついでにやっておくのは吉かと思われます。
心拍変動の測り方
世の中にはいろんなウェアラブル端末が溢れてますけど、その正確さはイマイチわかっておりません。なのでここではメーカー以外の第3機関チェックを受けていたり、実験で使われたような端末を紹介していきます。
・オーラリング
スタンフォード大学の研究機関によれば、睡眠の検知能力96%と他のデバイスに比べてはるかに正確なんだとか。(p) 加速度装置で睡眠とか心拍数を検知するウェアラブルはたくさんありますけど、睡眠時間とか平気で1時間ずれてたりするので、正確なのがいい人はオーラリング推奨ということで。もちろん今回取り上げた心拍変動(HRV)もしっかりと検知してくれますよ。
・マイクロソフトバンド2
これは心拍変動の実験で使われた商品なので、ご紹介しておきます。(p)加速度センサーを使っているので正確さはお察しではありますが、研究でも使われているので品質はそれなりのものかと。しかしながらタイプが古いので、似たような商品で新しいものを買ったほうがいいかもしれません。
ちなみに端末を買って自分の状態をチェックしてみることをバイオフィードバックと言ったりしまして、どのくらいストレスを感じているのかを認識する機会を作るだけでも、ストレス解消になったりします。
なので、お金に余裕ある方は買ってチェックしてみるのが良いかと思います。
まとめ
そんなわけで、心拍変動について書いてきました。ざっくりまとめますと、
- 自分のストレスレベルは判断が難しいので、心拍変動をチェックしてみるのが吉
- 心拍変動が高ければ、ストレスに強い状態
- 自分の心拍変動が低ければ、ヨガみたいなことをやってみる
みたいな感じでしょうか。
まあ「休日も仕事についてグルグル考える人は、心拍変動が低く、ストレス状態にある」なんて研究もあるので、「最近仕事とかストレスフルな考え方をしているな」という方は、爆発する前にチェックしてみるといいかもしれません。(p)
僕もこれを機にウェアラブル端末買おうかな、、、。( ˙-˙ )