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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

みんなコロナの症状で嘘つきすぎじゃない?っていう研究のお話です。

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こんにちは、なすびです。( ˙꒳˙ )

 

今回は『みんな新型コロナの症状について嘘つきすぎてない?』みたいな研究がなかなか興味深かったので、まとめておこうと思います。

 

 

 

4人に1人はソーシャルディスタンスを意識してない??

これは451人の男女を対象に行われたオンライン調査なんですが、ざっくりとした流れを見ていくと、

 

  1. まず参加者には「過去に新型コロナに関する症状を経験したか?」「ソーシャルディスタンスは確保してるか?」といった質問に答えてもらう
  2. その後「新型コロナに関して何か嘘をついたことはあるのか?」という質問に答えてもらう

 

といったシンプルな調査になってます。(P)

 

さっそく結果を見てみますと、

 

  • 参加者の25%(113人)はソーシャルディスタンスの実践レベルについてある程度の嘘をついていた
  • コロナに感染したかもしれないと答えた人たちの34%(86人中29人)が、他人に症状を尋ねられても症状を否定した経験があった(息苦しいけどいつも通りを装うみたいな)
  • 検疫関連の情報についても64%(55人中35人)はある程度の隠し事をしていたと答え、情報を隠していないと答えたのは36%(20人)と少数派だった

 

ということ。全員がコロナについて隠してることがあるわけではないものの、なかなか無視できないレベルの人たちが報告を偽っているような結果が出たんだそうな。コロナに近い症状を隠す人の割合が多いのは、ちょっと怖い部分ではありますね、、、。

 

そしてこの研究だと「どんな人が嘘をつきやすいのか?」っていうポイントまで見てくれてるのが興味深いんですが、

 

  • 実際にウイルスに感染したことがある人
  • 年齢が若い人
  • コミュニティ志向が低い人(自己中心的な人、他人のために行動しようと思うことが少ない人)
  • COVID-19症状の隠す行動は女性に比べて男性の方が多い

 

という特徴が見られる傾向があったんだそう。ちなみに年齢が高くなるほど正直になるのは良心性といった性格が年齢とともに増加する傾向があるからなのではないか?という感じになってましたね。

 

 

 

コロナの嘘に共感できる人ほど嘘を付きやすいのかもしれない

またこの研究では参加者に「コロナの症状を隠してる人たちのエピソード(隔離したくなかった、家族の元に帰りたかった)」を読んでもらってるんですが、

 

  • COVID-19に感染してる人はしてない人に比べて、感染を隠すことを好ましいと思う傾向にあった

 

とのこと。

 

このへんは研究者曰く

COVID-19に感染している人は、感染していない人に比べて、社会的/身体的距離の隠蔽率が高く、COVID-19情報の隠蔽をより好意的に評価していた。COVID-19の蔓延を減らすために公衆衛生のガイドラインを遵守し、このような行動を正直に開示することが重要であるため、これは厄介なことである。

〈中略〉

おそらく、個人的にウイルスに感染した経験をすると『他人の健康を守るために正直であること』と『さらなる社会的影響から自分を守るために不正をしたい』という相反する欲求をより強く意識するようになるのかもしれない。

とのこと。

 

感染することで嘘をついてしまう人達の気持ちを理解出来るようになってしまう部分があるんでしょうが、感染してなくてもこういった事に共感しやすい人達は何かを守るために嘘を付きやすくなる傾向があったりするのかもしれません。

 

まあとはいっても調査がアメリカのものなんで、日本と比べると正直さといった人間性にある程度の違いがあると思うんですが、「好きなアーティストのライブで感染てしまった」「知り合いの飲食店で感染した」とかなれば、「その人たちの顔に泥を塗りたくない!」という思いによって、本当のことを隠したいという気持ちもなんとなくわかるのではないでしょうか。

 

もちろん正直に症状を報告するのが大切なのは言わずもがなですが、この辺の心理状態としては「自分が正直に話すことで何を失うか?(家族との時間とか)」について焦点を当ててることが多いので、嘘をつきたいという欲求に襲われたら、

 

  • 「嘘つくことで自分は何を失うのか?(家族の命とか)」

 

について考えてみるといいかもしれませんね、、、。(人は失う方に敏感なので)