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心配性な元セラピストがメンタルヘルスについて考えるブログ

【時間貧困】「やるべきことが多すぎて時間が足りない!」と感じる人が増えた8つの原因


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こんにちは、なすびです。

 

プライベートの時間がもっと欲しいとか、仕事の作業時間が足りないといったように「時間が足りない」という感覚に襲われたことがある方は多いと思うんですが、2020年にハーバードビジネススクールが発表したレビュー論文では「そういった時間貧困がここ10年で増えてるぞ〜」という内容を発表してました。(P)

 

『時間貧困』っていうのは「すべきことが多すぎて、何かを行うのに十分な時間がない」という定義になってるんですが、まあ「趣味に時間を割きたいのに子育てが、、、」とか「このスケジュールでプロジェクト進めるなんて無謀だ、、、」みたいにとにかく時間ないって感覚のことです。

 

で、実際にアメリカの統計だと「十分な時間がなかった」と報告してる人は2011年は70%だったものの、2018年には80%に増加してたんだそう。時間がないと感じてる人は年々増えてるんだそうな。

 

「時間が足りてない」という感覚はもはや定番と言えそうですね。

 

 

「時間がない、、、」という感覚が幸福度を下げてるんじゃない??

で、この時間貧困の何が悪いのかというところなんですが、とにかく幸福度をさげまくってるんじゃないかという話であります。

 

まあイメージするのは難しくないとは思うんですが、時間がないという焦りが仕事や学習へのパフォーマンスを低下させたり、そのストレスや疲労感が家庭環境や自身のメンタルにダメージを与えるっていう悪循環はありそうな話ですもんね、、、。

 

また「時間を使って働いてる分、年収といった物質的には豊かさによって幸福度が上がってる」ように思えるかもしれませんが、『大きな家を持つ人や車を持つ人は数十年で増えたのに、幸福はほとんど変化していない』というデータがあったり。

 

イースターリン・パラドックス」ってやつで物質的な潤いが幸福度に直結しないというものなんですが、まあお金もある程度の水準まで達すると、幸福度があがりにくくなりますもんね。

 

「お金より時間が欲しい、、、」という人は思ってるより多いのかもしれませんな、、、。

 

時間貧困が増えた8つの原因??

でもって同論文では『そんな時間貧困が増えた原因は8つありそうだよね』ってことでまとめてくれてるんですが、ざっくりみていくとこんな感じ。

 

  1. 社会構造が変わったぞ:生涯の転職回数が増加してるゆえに年功序列のキャリアは崩れつつあったり、家庭も以前に比べれば安泰なものではなくなっている。また成果報酬の場合、短時間で成果を出すことを重視しやすいため、時給でお金をもらってる人より時間を意識しやすく「時間が足りない」という感覚に陥りやすい可能性がある
  2. インターネットやスマホの普及:テクノロジーの進化によってあらゆる情報や経験にアクセスしやすくなった反面、他人の動向がわかりやすくなり競争が激化している。「周囲に遅れを取れない」といったように時間も意識しやすくなってしまう。
  3. 不要なアイドルタイムの増加:アイドルタイムというのは作業をしてない時間、あるいは別の仕事のせいで作業が出来ない時間のことを言うんですけど、まああまり意味を感じないミーティングのせいで作業時間が減ってるみたいな感じですね。ちなみに米国のデータだとこのアイドルタイムのせいで1000億ドルの損失を出してるかもしれないってデータがあってびっくりしました。
  4. まとまった時間が奪われすぎてる:人は2つ以上の物事を同時進行させるマルチタスクが苦手だったりするんですが、たとえば作業する時間が3時間あったとしても途中でミーティングを入れられたり、電話対応など迫られたりすることでによって、マルチタスクを強いられたりしてる可能性がある。結果的にパフォーマンスが下がったり、仕事への焦りが生まれる可能性があるんだそう。
  5. 公的な申請手続きに時間がかかりすぎる:税金の申告や国からの補助といったように生きるために必要なライセンスの手続きに手間と時間が掛かりすぎてる。(窓口に並ばないといけないとか)
  6. 通勤時間がかかりすぎ:今は感染症在宅ワークによって関係ない方が増えてるかもしれませんが、通勤時間も改善したほうが良さそうな感じ。まあ確かに「通勤時間が長いほど肥満になる確率が上がり健康状態を損ねやすい」っていう研究はありますんで、出来ることなら職場に近い場所に済むようにしたり、在宅ワークを活用するのがいいのかもですね。(P)
  7. 時間の重要性を軽視しやすい:「タイムイズマネー」なんていったりしますが、お金よりも時間の方が有限だから大事!と思てる人はそこまで多くはないんだそう。自分の行動を振り返って「時間を無駄にした、、、」と後悔しやすいのはそのためかもしれません。
  8. 時間はお金よりも損失がわかりにくい:「1万円の損した」となれば精神的なダメージはわかりやすいですが、「45分の損した」となると比較的ダメージがわかりにくいのではないかと。流石に「2ヶ月」といった大きい単位になるとわかりやすいですが、それこそ「市役所で30分待つ」くらいの損失なら「この時間であの作業を進められるかも」とはなりにくいのかもですね。

 

 

以上8つポイントによって「時間がない」という感覚に陥りやすいという話だったんですが、比較的変えやすいものだとマイナンバーカード作るとか、確定申告するといった公的な手続きのオンライン申請や通勤時間の削減といったところでしょうか。

 

また「時間を軽視しやすい」といった心理的な部分だと『一日再構成法』のように自分にとって楽しいかつ重要だと感じた行動を理解し、増やしてあげると良いとのこと。この辺は「行動活性化療法」の記事がかなり近い内容なってるので、よかったら参考にしてみてください。

 

 

 

自分も1時間あったら本読もうかな〜とはなるんですけど、20分しか空き時間がない時はだらだらYouTubeで時間過ごしちゃったりするんで、そういうところなんだろうな〜としぶしぶ思いますね。

 

なぜ一日は24時間しかないのだろうか、、、、(48時間くらい欲しいな)